咲きれるように枝に結ばれたおみくじは春の雨に打たれて/蛇口ひろこ

 

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布団から這い出てコーヒー飲み干して駅までの道 影がれる/藤田美香

 

 

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ひろこさんの短歌ね、

私のなかで、その景にあまりにぴったりの表現に出会ってしまって興奮した。

咲き乱れてるのに結ばれてる(閉じてる)んよ。

すごいね。すごい表現だよね。

そいでさ、春の雨って、私はじゃんじゃん降るイメージなのね。

春の嵐っていうじゃない?

ふんわりやさしい雨、というよりも、荒れ狂って降るほうがしっくりくるんよ。

 

だから、もう、この短歌さあ、狂気じゃん。(私なりの最大限の称賛)

その狂気を、破調が後押ししていると思う。

破調ってよくわかんないけど、私の感覚だとこう。

 

咲き乱れる/ように枝に/結ばれた/おみくじは春の/雨に打たれて

 

じゃなくて、

 

咲き乱れるように/枝に結ばれたおみくじは/春の雨に打たれて

 

こう読みたい。私はね!こう読むよ!!

いや待って。こうなると破調ではなく、自由律になるのかな。わからん。

でも、変に区切って読みたくない。

だって、春の嵐だもの。どしゃ降りだもの。

 

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私の釣り糸の短歌、ひろこさんの読み通りだよ?笑

 

小さいころからずっと思ってることなんだけど、

「にんげん」ってのを飼ってる何か途方もなく大きなものがいるような気がするんよ。

大きすぎて「にんげん」は「それ」を認識できないの。

その、途方もなく大きなものに、いいように泳がされてるなって、

そんなことをずっと思ってます。

 

 

 

【121.皿→122.階段→123.乗(る)→124.紙飛行機→125.折り目→126.古本→127.市→128.潮→129.釣り糸→130.結ばれて→131.乱→132.  】

 

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