紙袋からはみ出したバケットを抱くのが夢で少し叶った/蛇口ひろこ

 

 

つまらない一日だった欄干にバケットハットを被せて帰る/藤田美香

 

 

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前の短歌、そんな混乱させるとは思ってもなくてなんかごめん。

わりと共通の感覚かと思ってたからなあ。

そんなにもいろんな意味に取れるのかとびっくりした。

私の客観性がぜんぜん足りておりませんでした。

 

いろんな方向で読めるよなあ、ひろこさん。

でもちゃんと、ひろこさんが書いてくれていた中に、限りなく私の「この感覚」に近いものがありました。

短歌の話としてじゃなくて、どっかでお茶でもしながら話したいところではある。

 

バケット、ってすぐに私、ヘプバーンの『ティファニーで朝食を』の冒頭シーンを思ったんだけどね、

もうそのイメージでそのまま短歌にしようと思ってたんだけど、ふと気になってそのシーンを見返してみたら、バケットじゃなかったんよ。あれ、クロワッサンか何かしらんけどちいさいパンだった。

ヘプバーン好きでさ、何度も観た映画なのによ。

記憶って改ざんされるんやなあ…

私の過去の思い出って、もしかしたら気が付かないで改ざんされていて、私が昔を語るときって嘘ばっか言ってるんじゃないかと思ったわ。こわ。

 

そんな話はどうでもよかった。今回気になったのは、「少し叶った」というのは、どういうことなんだろ。

ということ。

紙袋からちょっとしか出なかったん?バケット…

紙袋が大きすぎた…?

紙袋からはみ出したバケット抱えるのって、なんかいいよね。素敵なかんじがする。

買い物袋からはみ出したネギはイヤだけど。不安定じゃない?落ちそうで。

私は二つに折って入れる。

 

 

あ、靴下の踵を繕う、は、ツッコんだほうが良かった?

確かにぜんぶ洗い出した方が読みの練習になるよなあ…

 

私はつま先派なんだけど、踵もそういうことあるかーと思って自分の中で処理したんよ。

私ほんと、そういうとこある。

疑問を疑問にせずに、自分中で勝手に納得しちゃうんよね。

職場ではそれが良くないって上司からいつも言われる。

「なんで?」って思って、って。そして、それを口に出して、って。

たぶん私の中でそれがそんなに重要なことではないからスルーしてるんだと思うんよ。

 

ひろこさんの短歌で言うと、「踵を繕っている」部分よりは、「靴下を繕う」ほうに興味があって。

 

>ひろこさんは靴下は繕う派?

って、聞いちゃってるんよね。

 

穴あいたまま履いてるの、笑ったわ。

私が今日履いてるタイツ、穴あいてる。その上からソックス履いてる。

だから穴はあいていないことになってる。

あと靴下、片方になっても捨てない。片方ずつ残ったやつを組み合わせて履いてる。

だから片方ずつじゃなくなってる。

 

 

 

【61.ゆえに→62.増える→63.真ん中→64.手→65.返納→66.バイク→67.ガレージ→68.森→69.履かずに→70.靴下→71.違和感→72.抱く→73.バケット→74. 】

 

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