おそくなりました。(誰に言ってるん

海が帰ってこなくてあわや110番するとこだったわ。

レッスンはとっくに終わっているはずなのに、15歳の少年が23時まで連絡なしで帰ってこなかったら!
しかもLINEの既読すら付かなかったら!
当然電話にも出なかったら!

あなたならどうする!

心臓がばくばくして喉がカラカラになってきてそろそろ思考が止まりかけていたので、じっともしていられず、
とりあえず駅まで行ってみようと思って自転車を飛ばしていたら、反対車線の歩道を帰って来てた。

海ぃぃぃぃぃぃぃぃっ!
やー、響いた響いた。
車の通りももう少なかったし、静かだったからねえ…

当然私に気付いて、横断歩道をこっちに渡ってきた海に連絡くらいしなさいよ!!!と捲し立てたら
だって俺、歩いて帰ってきてたんよ? と大変不思議そうな顔をされた。

どうして電車賃持ってるくせに2時間も3時間もかけて歩いて帰ってくるのか。


100歩譲って、それは気分の問題もあるだろうから仕方ない。
歩きたい夜もある。わかる。
ただ遅くなってると連絡を入れればいいだけのことではないのか。
そう言うと「はあ?」みたいな顔をしてふいと先に帰って行ってしまった。

はあ??こっちの台詞とんなや!


0時をまわったら近くの交番に行くか、110番がいいのか考えていた。
交番に行くのがいいと思うけど、7、8年前にも行方不明でお世話になっているので調書が残っていて
またかと思われるのもなんだかなあと思っていた。

あの時は福岡市内の数カ所の警察署に海の顔写真を共有して、あわや大捜索となる寸前で見つかった。
頼む、もうやめてくれ…心臓がもたん。


こんな心配性なんは私だけなんか?
涙がちょちょぎれながら、ぱらぱらと降りだした小雨の中をゆっくり自転車を漕いで帰宅した。