「好きなメタルバンドは!?」と聞かれたら、殆どの人がランキングに入れるであろうMetallica(メタリカ)。

私にとっても例外ではない。


メタリカは私にとって「救ってくれたバンド」である。


昔のお話、私は地方銀行の行員だった。
毎日金庫に行っては○億円のチェックをしたり、
お金貸したり、外国のお金を両替したりの毎日。
朝はとことん早く、夜はとことん遅い。
しかも直にお金がからむ職場なので、人間関係なんてとうの昔に崩壊していた。

そんな毎日に疑問すら持たなくなっていた。まるで機械だった。


そんな中、サマーソニック06のチケットを手に入れた。

8/13だったかな。

ストーンサワーやゼブラヘッド、デフトーンズに加え若きメタルの雄アベンジドセブンフォードがダイムバックダレルを偲んでパンテラの“WALK”をプレイしていた。


そしてその日のトリはメタリカである。

当時、Batteryとエンターサンドマンくらいしか知らなかった私だがライヴを見て完全に引き込まれた。

あの大音量で内臓にズンズン響かせながら手はメロイックサインで頭を振りまくった。

そして、Batteryのイントロが流れた瞬間お客さんのテンションはアップアップアップアップビックリマークそしてみんなで前奏から大合唱。

しかし興奮した心のなかで「何してんだ俺は!?」「なりたい自分って何!?」「自分に嘘ついていいのか!?」「世間体の良い銀行員で俺は満足なのか!?
・・・・

沢山の「!?」が生まれた。それまで必死で取り繕ってきた薄く脆い壁は全て崩壊していた。振り過ぎて痛む首に手を当てながら出した答えは


「俺は見る側じゃない、演る側だ」


ということ。
そして


「そのためにはそれを仕事にしなきゃいけない」


という結論に達した。

思えばこの時から
「なりたい自分」と「今の現実」の間に大きな乖離が生まれた気がする。

そしてそれは日に日に大きくなっていった。



そして半年後、精神的な苦痛と過労で倒れ救急車で病院に運ばれた。


その後療養期間に入り、通院しつつ就活、本格的な音楽活動の再開。
そして以前に通っていた芸能事務所附属養成所に入り、銀行を正式に退職。



で、現在に至る。




あの時メタリカを見ていなかったらどうなっていたのか、全く想像がつかない。


彼らは私にとってきっかけを与えてくれた。


だから私はバンドのライヴでは必ずBatteryをカバーしている。



私にとってのメタリカははそんなバンドだ。