2005 Ored, OSEA
―この映像は、アイツも見るのか?
会ったら伝えてくれ。
"Yo, buddy, still alive?"
「よう相棒、まだ生きてるか?」
…ありがとう戦友。 またな。
懐かしい声がテレビから流れた。
年を経ても相変わらずの同僚の姿がそこにはあったのだ。
よかった、彼は新たな相棒を手に入れたのだ、と思った。
私のせいで、彼は傭兵に成り下がったのだから…。
オーシア首都・オーレッド、あの戦争から10年。
平和の匂いがはびこる街に私は身を置くことになった。
ベルカ・ユージアとの戦いは終わり、世界は新しいバランスと秩序を手に入れ、
平和主義の大統領は軍事費を宇宙開発に投入し始めた。
隣国・ユークトバニアとは火力ではなく宇宙開発で切磋琢磨しあう仲となった。
そこでも私は空にしか居場所が無いらしい。
フリーの傭兵としてでなく、PMCの顧問としての仕事を任されるようになった。
北半球は平和になっても南には多少のいざこざがある。
更に北のアネアでも東側に動きが見られる。
そう、戦場が他に移っただけ。私たちが享受しているのは張り子の平和。
そのOBC取材のドキュメンタリー番組が私に戦場を思い出させてくれた気がする。
1989 12/10 Directus, Ustio
「―降ってきたな、今日は殊更寒い。」
『緯度的には南のはずなのにな…北ベルカの基地以上じゃないか?』
当時のベルカ公国の不況ぶりは言うまでも無い。
機体の整備もままならず、空軍基地は破産寸前。
エース達の存在だけで何とか威厳を保っている状況、伝統のベルカ空軍も看板倒れである。
ベルカ側に居た私たちは軍を降り、ウスティオまで出稼ぎに出てきた。
そこそこの戦績を修めた私たちの退役を惜しむ声は…少なかった。
妬む声の方が多かったと思う。仕方の無いことだ。
「ウスティオ空軍基地、ここが俺たちの新しい空…」
「ここに…希望はあるのか?」
『希望は掴み取るものだろう』
そうして私たちはウスティオ空軍部隊の門を叩いた。
彼はきっとエースになる、その見立ては間違ってない。
頭角はベルカ時代から出ていた。
そして彼のTACネームも直ぐに定着した。
彼の当時のTACネームは「CIPHER」、「無心の戦闘機」。
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SAVE
心の時計の針はいつから止まってるのだろう。
新しいものを受け入れがたくなった。
人、物、流行、嗜好…何もかも昔のままだ。
時代に縛られないのは決して自由じゃない。
時代は生き様を決めてくれる指針。それを欠いた私はただの化石。
私は時計の針を進めるべきなのだろうか。
新しい世界は、私を歓迎してくれるのだろうか。
新しいものを受け入れがたくなった。
人、物、流行、嗜好…何もかも昔のままだ。
時代に縛られないのは決して自由じゃない。
時代は生き様を決めてくれる指針。それを欠いた私はただの化石。
私は時計の針を進めるべきなのだろうか。
新しい世界は、私を歓迎してくれるのだろうか。
