リニアによる時短効果はたったの25分!?
先日JRからの発表がありましたが、
リニアは、品川‐名古屋間を最速40分、最高時速500kmで結ぶそうで、
東海道新幹線よりも約1時間短縮できるとの報道がされています。
ぱっと聞くと、「リニアってやっぱ速え~っ!」と思ってしまいますが、
しかし、比較している距離が違います。
中央新幹線は286km、方や既存の東海道新幹線は369kmの距離があります。
そこでもしも中央新幹線の線路に、N700aを走らせるとどうなるでしょうか。
最高時速300kmの0.86%の平均速度が出せるとして(減速率はリニアと同率で計算)
286kmを走ると、所要時間は67分。
その技術によって、「たった30分短縮できるだけ」とも言えます。(残りは線路直線化の効果)
しかも、品川駅が地下化されるので乗り換え時間がなんとJRの試算では山手線からで15分。
ただし既存の新幹線乗り換えも標準で10分かかるとされていますから、差し引き5分。
つまり、リニアを走らせても、
品川‐名古屋間での時短効果は25分
ということになります。
最先端のテクノロジーを突っ込んで、25分というのは、なかなか趣が深い。
別にリニアの建設に反対しているわけではないのです。
JRが自費で建設するのに反対する理由はありません。
(ただし周囲の住環境への影響や安全面の検証はもちろん必要ですが)
また大地震への備えとしても交通の大動脈を分散させることには意味があります。
もちろん技術進歩のためにはこうした投資も必要です。
しかし、いろいろ考えさせられる試算結果となりました。