二刀流へのチャレンジ(ピッチング生観察)
投打二刀流に挑む日本ハムの大谷選手を見てきました。
7日、イースタン・リーグの巨人戦(ジャイアンツ球場)に先発。
4月中旬に1軍戦の外野守備で右足首を捻挫してから復帰後の初登板。
爪に違和感があったとのことで残念ながら1イニングしか見られませんでしたが。
さて、実際に生で見た印象は、一言でいうと、
「素」
素質は素晴らしいし、フォームもきれい。
ただし、素直というか、正直すぎるというか。えげつなさがないというか。
象徴的だったのは初回、1アウト1,3塁、ゲッツーシフトでのショートゴロで
ダブルプレーが取れなかった(一塁ランナーに走られていた)場面。
ピッチャーとして簡単に点をやりすぎ。
投手はとりわけ、ある意味”いやらしさ”が必要だと思っているのですが、
その大事な要素が今回は見られませんでした。
なんてことを書くと、投手としてよりも打者の方が・・・
ということになるのかもしれません。
また、彼の適性を見極め、断を下さず二刀流なんてやっているのは、
大人たちが責任を回避しているように見えなくもありません。
しかし。
二刀流は無理かもしれないが、
それでもやらせてみる。
それは指導者にとして、素晴らしい決断。
イチローや野茂だって、それまでの常識の枠に収めようと
しなかったからこそ、あれだけの選手になれた。
もちろんそのリスクは大きい。
むしろそれで成功する方がはるかに少ないだろう。
それでもやる。
そういうチャレンジこそ、今の日本に必要なのではなかろうか。
大谷選手の二刀流が成功するかどうかではなく、(結果どうこうではなく)
その可能性に徹底的にチャレンジしきれるかどうか。
そこに注目し続けたいと思います。