落合寛司理事長(西武信金)のお話から
西武信金 落合寛司理事長に、4月27日に
私が参加している志成会で講演をして頂きました。
成長を続ける西武信金さん。
さすがに理事長のお話は非常に示唆に富む内容でした。
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とりわけ中小製造業にとって、今後の重大な課題として、
TPP参加→国際的な会計基準へ→時価会計化
という流れが危惧されます。
そもそも時価会計制度には問題点が多々あると感じていますが、
そうも言っていられません。
TPPの流れは止まらないでしょう。
そうなると防衛策としては、まずもって自己資金の充実。
これは私が常々申し上げていることと符合してきますが、
業種にもよりますが30~70%程度を目標に自己資本比率を
高めていくべきかと。
そして、BSを極力小さくする。
これまでは決算で利益が出ると、多くの企業では余計なものを買い込み、
その結果としてバランスシートが肥大化していく傾向がありました。
※ただし「余計なもの」と思わずに、余計なものを買っている場合が
ほとんどですけれど・・・
さらに言えば多くの経営者に「1円たりとも税金を払いたくない!」という
心理、「節税」という考えが根強いようですが、自己資本を厚くするため
には税を払って内部留保していくしかないのですから、その考え方から
改める必要があります。
それはさておき、時価会計となると、現在価値で評価をされてしまうので、
本業が儲かっていても、資産の評価損で下手をすると大赤字という決算
になりかねません。
そのリスクを抑えるためにBSを極力小さくし、筋肉質の財務体質にする。
そして実現のためには、薄利多売ではなかなか難しく、
付加価値の高い製品で勝負していくことが重要となります。
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西武信金さんは、真面目に中小企業支援を続けています。
落合理事長のお話はこれ以外にも、経営的に非常に役に立つお話が
ありましたので、ぜひ機会があれば皆さんも話を聞いてみてください。