DMは直筆だと効果的? | 営業改革コンサルトの活動日誌!

DMは直筆だと効果的?

某出版社の方から直筆のレターが届きました。



営業改革コンサルトの活動日誌!

手紙の文面を抜粋します。


「拝啓 早春の候、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。

突然お手紙を差し上げる失礼をお許しください。貴社の今後のご展望等に強い興味を抱き、このような形でご連絡させて頂きました。

 昨今、目先の利益ばかりを追求している事業者が目に留まる中で、他とは一線を画したお考えで事業を展開され確固たるご功績を築き上げていらっしゃることに深い感銘を受けました。


 (中略・自己紹介)


貴社のホームページを拝見し、独自性の強いサービス、それらを支える真摯なお取組に、大変感動し胸が熱くなりました。


 (以下略:提案内容の記述)」



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こんなお手紙を頂いたら嬉しいでしょうか? 

以下、この手紙の文面を私がどう受け止めたのかを解説しておきます。


・「深い感銘を受けました」「大変感動し胸が熱くなりました」など美辞麗句が大袈裟かつ薄っぺら。

→真面目な人間は軽々にこんな言葉を使わない。信用できない。詐欺師か太鼓持ちの常套句。


・「ホームページを拝見し」を書いているが、実際に見ていない。当社に関する具体的な記述が全くない。

どこにも当てはまることしか書いていない。

→嘘をついている。上記の美辞麗句ともども相手に対し、きわめて失礼な態度である。


・その後、一度も電話も手紙の再送もなし。(すでに2週間以上が経ちました)

→それだけの熱い気持ちがあるとは到底思えない。


・手紙文、しかもコピーです。手紙には、こちらの名前すら書かれていません。

→そこまで手を抜くか・・・と驚き。


さらには封筒の宛名について

・手書きですが、これは「走り書き」。

→気持ちが込められていないことが瞬時に分かります。字が上手い下手の問題ではありません。

そもそも、人さまの名前を書くということの意味が分かっていません。




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キーパーソンは鋭い。


一瞬で見抜きます。


名のある出版社だからと、この手紙をもらってホイホイと喜んで連絡するとすればアホです。

提案内容は自費出版なので当然ながら多額の費用を取られます。



さておき、レターを書く場合に直筆にすべきか?とよく聞かれます。


この例で分かっていただきたいことは、


直筆かどうかが問題なのではない!


ということ。


相手の方に対して、きちんと「気」を込め、

真摯にお手紙を書くこと。


それができているかどうかが最も大事なことであり、その文面が肉筆であればなおよい

かもしれませんが、それが絶対的な条件ではないということです。


直筆かどうかで迷っているうちは、まだ小手先のテクニックに溺れている。

ということでもあります。


さらに言えば、手紙を”郵送”することに、何の問題意識も持っていない人がほとんどです。

大事なお手紙であれば、他人任せにせずに自ら持参してお渡しする(しかるべき人にお預けする)べきではないでしょうか?


「直訴状」を思い起こしてください。


ただしもちろんこれも直筆の問題と同じであり、それが絶対条件ということではありません。

大事なことは、そこまで徹底して、ひとつひとつのお手紙に気を込めているかどうか。


それができるようになれば、

必ず、本物のキーパーソンに伝わります。

そして、びっくりするような突破力、新規開拓力があなたに備わります。


それは難しいことではありません。


この事例の手紙と、逆のことをやればよいだけです。