中小の部品メーカーが出来ること
ある中小の電子部品メーカーさん。
国内需要は減り、経営的にもすごく苦労されていたが、
今は、ものすごく景気がよく、フル稼働中。
なぜかというと、
中国の携帯電話に使う部品のオーダーが入るようになったから。
その技術はすでに国内企業には見向きもされないものですが、
「その技術で十分」
「でもそれを作れる中国企業が無くて困っていた」
だったのだそうです。
しかも、その依頼先から更なる増産要請を受けた際に、
工場へ招き、現場を見てもらったところ、
「こっちにある製品はなんですか?」
「ああそれは、外観検査などでNGになったものです」
「多少、塗装が悪かろうが、曲がっていようが、性能的には
別に問題ないじゃないか。それも納品してください」
てな具合で、良品率が85%程度だったものが、
一気に95%まで跳ね上がったのだそう。
この10%のUPはすごい生産効率の改善となります。
本来捨てていたんですから。
お陰で収益率も大きく改善。
さらに今は、いろいろと次の案件への拡大に向けて努力
されているところだそうです。
このお話は、
既存技術でも、それが価値を生む市場がある。
ただしそれは国内ではないかもしれない。
国際的に見れば日本の品質管理レベルは厳しい。
スペックを落とせば、さらに競争力を増す可能性がある。
という事です。
その会社が、たまたまラッキーだったんでは?
と思う人は、そこで終わりです。
自社に置き換えて考えてみれば、同じようなチャンスがあるはずです。
まだまだ世界に通用する技術をお持ちの中小企業は
たくさんあるのですから。