「無料」という販促方法について
先日の、朝日新聞「奇蹟の新潟」集客陰り という記事から。
サッカーJ1のアルビレックス新潟が、03年から、3年連続で入場者数
トップを誇ってきたものの最近、陰りがみえるという内容。
01年のスタジアムオープン当初から、サッカー不毛の地に人気を根
付かせるために、無料券の本格的な配布を行ったそうだ。
01年の入場者の9割が無料券、それが04年には有料分が73%に跳ね
上がり、しかも4万114人集め、「新潟の奇跡」と呼ばれる大成功を収め、
いったん無料券廃止を決めた。
しかし「J1慣れ」によるマンネリ化も始まり、空席が目立ち始め06年には
再び無料券を配り始めたそうだ。
たしかに無料券でも入場してくれれば、グッズやいろいろな販売にも繋が
る効果もある。
しかし一方でJ2北九州は無料券配布を廃止した。
「無料券は街にプロスポーツを根付かせない」
「お金を払って試合を見てもらうことで、初めてクラブは地域に支えられる。」
「無料券で人を集めることが目的化していた。麻薬のようになっていた」
そういう反省からだそうだ。
新潟は無料券の再配布で、黒字になんとか転換したが、
無料券を配っていても、初観戦者の割合は1.7%だそう。
無料券が、新規顧客開拓にあまり結びついていないのが実態。
「無料」だからと寄って来た人が、本当のお客様になってくれるだろうか?
でも最初のきっかけとして、「無料」で試してもらうのも実際に有効なやり方だ。
大事なことは、それに「依存しすぎないこと」だろうか。
それと来てくれたときに、「何を伝えられるか?」なのだろう。