キングコングをつなぐ鎖
映画「キングコング」
”現代人”は、キングコングを発見し、見世物としてNYに連れてくる。
絶対大丈夫な鎖
でつないでいたのだが、やがてキングコングはその鎖を引きちぎり、
暴れだす・・・
人間がコントロール出来ている間は安心。
しかし、ひとたびその手を離れると・・・
これくらいなら安全と「予測」を立て、「統御(コントロール)」を試みた
ものの、いともたやすくその人智を一蹴されてしまった。
その瞬間、人間は、あまりにも弱く、脆い。なすすべがないのだ。
合言葉は「想定範囲外」。
そして、まさにその
予測と統御とは、
科学のあり方そのもの
もしもキングコングを実際に発見したならば、それを畏怖するのが
まっとうな感覚なのだろう。
「怖い」・・・それがイキモノとしての正しい反応。
それを「お宝」だからと、自らの手中に収め、コントロールしようとした連中は、
いかにも、そのイキモノとしての感覚が鈍っている。
言い換えると、その連中は、とても科学的ということ。
人間がコントロールしようとして許されるものと、それを超えるものがある。
その違いは、我々のイキモノとしての感性で感じ取るしかなかろう。
キングコングは、その範囲を明らかに逸脱していたということ。