◆いかにゼロベースで思考できるか?
織田信長の父、信秀の葬儀の時の話。
信長は跡取りであるにもかかわらず、葬式に参列せず、
途中から普段着のまま登場し、
焼香で抹香を投げつけ、無言で立ち去ったそうです。
信長は、父のことを嫌っていたわけではなく、
むしろ、信長流の飾りのない哀悼の示し方が、
その行為だったようです。
(自分に敵対する家臣への宣戦布告のパフォーマンスだった
という解釈もあります)
いずれにせよその行為は、葬式のやりかたは、今も昔もそれ
ほど変わるものではありませんから、この行為がいかに、
「常識を逸脱しているか」は、我々にもよく理解できます。
現代で言えば、上場企業の社長の葬式に、後継者が突如
ジーパンで現れ、お棺に灰を投げつけたら、大問題になりますよね?
それを信長は実際にやったということです。
特に冠婚葬祭には、しきたりがあり、その通りにつつがなく行うのが
当たり前なのは、古今東西同じです。
でも、それに盲従することなく、行動を起こせる。
そこから外れるということは、ものすごいことであり、
ゆえに、信長は時代を変革する可能性を持っていた、
と言うことなのだと思います。