◆ご馳走になる時、相手より高いものを頼めるか?
たとえばあなたが、お客様にご馳走していただけることになったとします。
そこであなたは、どういう注文をしますか?
「じゃあ私も同じもので^^」
と相手に合わせるという人が、けっこう多いのではないでしょうか。
もちろんそれが本当に食べたいものであれば構わないのですが。
しかし、
無粋で無遠慮な人間と思われたくないので、
他に食べたいものがあっても、まあ同じものを頼んでおけば無難かな、
とか、ましてや、
お客様よりも高いものを頼むわけにはいかない!
という心理がそこに働くことが多いと思います。
それが日本人的な謙虚さ。でしょうか。
ここで少し考えていただきたいことがあります。
おごってやるという人よりも、高いものを頼むということは、
その相手のことをそれだけ大きく見ている。
それよりも同じもの、安いものを頼むということは、
相手のことをその程度にしか見ていない。
という事でもあるのです。
相手の懐(ふところ)を大きく見ているからこそ、
高いものを注文できるのです。
もちろんそれは財布の話でなく、心の懐の大きさ。
あなたがご馳走する立場になって考えてみてください。
たとえば、自分の子供が、変に遠慮して、
我慢して安いものを頼んだりされると、
親としては、ちょっと複雑な気分になりませんか?
実は私も以前は 「じゃあ、同じもので」 派でした。
でも今は、自分が食べたいものが、
ご馳走してくれる人のものよりも高くても、
遠慮なくそれを頼みます。
最初はちょっと勇気が要りましたが、
でもそれで、(なんだこいつ!)と思うような人とは、
今後付き合わなければいいわけですから。
だからこれはある意味、付き合うべき人を選別する、
「リトマス試験紙」のような役割も果たしてくれます。
全ての人から好かれようとしないこと。
そのほうが大事な縁が得られます。
あ、蛇足ですが、この場合、
(折角おごってもらえるなら、少しでも高いものを頼んでしまえ)などと、
邪(よこしま)な考えであってはならないのは、当然のことです。
あるがまま。