◆時限確定ビジネスにおける営業の仕組み作り | 営業改革コンサルトの活動日誌!

◆時限確定ビジネスにおける営業の仕組み作り

時限確定ビジネス ・・・なんじゃそりゃですね、私の造語^^



つまり、時間的な制約条件が明確なビジネス。


たとえば、小売業。


これからのクリスマス商戦、売上を上げるためには、そのゴールとなる販売期間は


所与のものであり、それは自分達ではどうすることも出来ないもの。


そのゴールを起点として、逆算しながら、いつ、何をすべきか、つまり、


いつ棚を展開するのか?そのためにいつ商品を選定するのか?など、


時間軸を基準として、営業工程(ビジネスプロセス)を設計


しなければなりません。



そのポイントは、「時限」。


つまり、時間的なリミットを明確化し、


「いつまでに、何をすべきか」を決め、それを厳守すること。



なんだよ、当たり前じゃん。と思うなかれ。


私が知っている限り、時限確定ビジネスが必要な多くの企業において、


ここが守られていません。そのために収益が上げられていないんです。



たとえば、ある消費財メーカーさん。


小売店のバイヤーさんが棚割りの基本構成を検討するタイミングで、


遅くとも一発目の商談を行い、場所をできるだけ確保せねばならないのに、


「そのタイミングでは商品サンプルが間に合いません」


「商品の企画書も整いません」


などと、出来ない理由がどんどん出てきます。


その理由を聞けば、中国工場で作るために、従来よりも時間がかかってしまって


いるとか、もっともらしいことが出てきますが、違うんです。


何を優先せねばならないのか。


時限確定ビジネスにおいては、「いつ、何をすべきか」を厳守すべきなのです。


「いつ」を守れば、内容がいい加減で、間に合わせ仕事になってしまっていたり、


「何」を守ろうとして、どんなに素晴らしい商品を作っても、商談のタイミングに


間に合わなければ、それは時限確定ビジネス上、何の意味もないのです。


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さらにひどいケースでは、商談相手から言われるままのタイミングで商談をしているだけ。


先ほどのような、棚割の基本構成を決める段階では、顧客の内部だけで、あるいは


バイヤーさんの頭の中で組み立てているだけの場合もあります。


こちら側には特に何の要請も来ない場合もあります。


そして、知らない間にそうやって相手が考えた棚割りの構想に沿った提案をするだけ。



どれだけの売り場面積を確保するかが、まず出発点として重要なのですから、


そこにこちらから仕掛けて影響を及ぼさねば、仕事の枠組み変わりません。


そのタイミングで、その小売店の棚割り構成案をこちらが先に作って提案していくなど。


(もちろん他社製品も入れた、売り場としての棚割り案を作成)


それくらいの仕掛けが必要だという事です。


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まあ、そんな感じなので、


改めて、「いつ」「何をすべきか(=顧客がどのような状態になっていなければならないか)」


を、ゴールから逆算しながら、あるべき姿を組み立てなおす。


分からなければ、調べなおす。


そこから取り組まざるを得ない企業も少なくありません。



そこが間違っていると、思ったように売上が上がらない・・・だから、少しでも売上を確保


するためにクリスマス商戦の商談を、直前まで続けざるを得なくなる。


しかも、大手はすでに大方の趨勢が決しているので、押し込みやすい中小の小売店を


中心に営業マンは、朝から晩まで頭を下げる営業を繰り返さざるを得ない・・・・。


もちろんどんどんと買い叩かれる一方・・・。


こういう悪循環に陥っている企業は少なくありません。


こうなると、もはや営業部隊の努力だけではどうしようもありません。


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時限確定ビジネス。


もしもあなたのビジネスがそれに該当し、ここに書いたことに思い当たるフシがある


とするならば。


それは、まだまだあなたには、営業改革できるチャンスが大いにあるという事でもあります。