ビッグカツには2種類あった。

菓道の「Big Katsu」と

 

菓道 BIGカツ 1枚×30袋

すぐるの「ビッグカツ」

すぐる ビッグカツ スペシャルソース味 1枚×30袋

 

 

高校は各自弁当をもってきていた。

手作り弁当の生徒ばかりではなく、通学中にコンビニで買ってきたりという人もいた。

なんか、校則では登下校中の買い物は禁止されていたような気もするが、高校生にもなってそれくらいねぇ。。。

 

親から昼食代もらって、弁当を買わずに遊興費に回す、そんな人もたくさんいた。

1年生のとき同級だった彼は、毎日ビッグカツを食べていた。

 

彼の中で、カツ=食事≠菓子であった。あくまで食事。

そして、その美味しさとコスパの良さを皆に説いていた。

そんなんばっかやな。

 

とてもいい人だった。

 

彼は、高校を卒業してすぐに交通事故を起こした。

バイクの二人乗りで事故を起こし、後ろに乗せていた彼の友人がその事故で帰らぬ人となった。

それから彼は消息を絶った。

人付き合いも多くあったのに、誰にも何も言わずに引っ越した。

消息がわからないので同窓会の案内もできないし、SNS等にも一切存在しない。

 

あのビッグカツは、菓道のだったのか、すぐるのだったのか。

 

ビッグカツを食べるたびに彼のことを思い出す。

 

そして、この歳になってビッグカツを食べているとは。

当時の自分は思いもしなかったね。