ビッグカツには2種類あった。
菓道の「Big Katsu」と
すぐるの「ビッグカツ」
高校は各自弁当をもってきていた。
手作り弁当の生徒ばかりではなく、通学中にコンビニで買ってきたりという人もいた。
なんか、校則では登下校中の買い物は禁止されていたような気もするが、高校生にもなってそれくらいねぇ。。。
親から昼食代もらって、弁当を買わずに遊興費に回す、そんな人もたくさんいた。
1年生のとき同級だった彼は、毎日ビッグカツを食べていた。
彼の中で、カツ=食事≠菓子であった。あくまで食事。
そして、その美味しさとコスパの良さを皆に説いていた。
そんなんばっかやな。
とてもいい人だった。
彼は、高校を卒業してすぐに交通事故を起こした。
バイクの二人乗りで事故を起こし、後ろに乗せていた彼の友人がその事故で帰らぬ人となった。
それから彼は消息を絶った。
人付き合いも多くあったのに、誰にも何も言わずに引っ越した。
消息がわからないので同窓会の案内もできないし、SNS等にも一切存在しない。
あのビッグカツは、菓道のだったのか、すぐるのだったのか。
ビッグカツを食べるたびに彼のことを思い出す。
そして、この歳になってビッグカツを食べているとは。
当時の自分は思いもしなかったね。