「すべてがFになる」
この素晴らしすぎるタイトルに出会ってから、あっという間の十冊。
私にとって、至福の時間以外の何ものでもなかった。
読み終わってしまうという寂しさに苛まれながらも、ページを繰る手を止められなかった。
最終章に近づくにつれ、文庫本とは思えない太さと重さ。
この一ヶ月はとうとう本を支えきれなくなった右腕が悲鳴をあげ、整形外科で電気をかけてもらう。
大道芸観覧では腰を痛め、読書においては腕を痛め。
楽しみのためには体を張ることも厭わない、この悲しい性。。
森 博嗣先生のミステリーの凄さは、殺人犯の動機に囚われないこと。
あくまで純粋にミステリーの美しさを楽しむ。
森さんの作品は「理系ミステリー」とも言われてるけど、私はむしろ哲学的だと思う。
とはいえ、哲学なんて無縁の私が、ここまで読み進めることが出来たのは
ひとえに、登場人物のキャラの魅力。
「もし、この作品が映画化されるんなら、犀川先生は○○さんに、萌絵ちゃんは○○さんに…」
自分の頭の中だけで勝手にキャスティング。夜な夜なそんな妄想で明かす。
そして、森さんが愛知県出身と言うこともあってか、物語が名古屋を中心として繰り広げられている。
鶴舞公園とか千早交差点とか、栄の地下街とか、名駅のななちゃん人形とか(もうすぐ無くなっちゃうのかな??)、すぐにでも思い浮かべられる風景をバックに、
大好きな登場人物たちが謎解きに走る。たぶん、自分も一緒に。
ああ、思い返すもなんとも贅沢な時間。。。
でも、幸せなことに、まだまだ森作品は尽きない。
次はどのシリーズにしよっか。
