夏の着物を愉しむには… | キモノヰロハ。〜雨ふって、地ゆるゆる〜

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朱欒(ザボン)です。
着物についての独り言、戯言をこれでもかと書き綴る為の備忘録的な。

京都伏見の伏見稲荷大社から徒歩15分
美容室 HairstudioAcha 2F
着付、きものレンタル朱欒《zabonn》

四季といえば、春夏秋冬。

服といえば、
春服、夏服、秋服、冬服。

素材や袖の長さ、色柄などで
およそ四季の移り変わりと共に替えますよね。

そして、各人の体調や感じ方で替えますよね。

暑がりさん、寒がりさん、
日焼けしたくない、日焼けしたい、
5月だけど夏日みたいに暑い日だから、
4月なのにとても肌寒くてコートを着なくちゃ…
半袖やタンクトップがいるかと思えば
長袖を着ている人もいる…

などなど。



着物も同じです。


ですが、違います。


この采配の難しさが楽しさでもありますが、
この時季は特に難しい時季とわたしは思います。

セオリーとルールと感性のバランスが
非常に影響するのが着物の着こなしです。

ルールに固くなりすぎて、
着れるものも着ないまま、なのも勿体無いし

自由過ぎて、
四季を無視したり、
着たいから着る!という勝手を許してしまい
紙一重の紙を破ってしまっては
せっかくのお着物も煙たい目で
見られてしまい兼ねません…

着物を着たい!
これは一番大事なことです。

ですが、
着たいから着るものでもありません。






矛盾しているようにも思いますね、、、

これは矛盾ではなく、
奥の深さと捉えます。


絶対に!
というのは着物のルールにはありません。


なんでもOK!!自由に!!
ということでもありません。



これから着物を着ていきたい!
という方には
どうぞ知識と感性のバランスを
養って頂きたく思います。



出来るだけわかりやすく
お伝えすることを目指していますが、

わたしの言うことも
絶対!ではないということを
片隅に置いてお読みいただきたいのです。

最終的なジャッジは
貴方様の感性で決めて頂きたいのです。


その感性を確立させるための
お手伝いをわたしはしていきたいのです。




少し長くなってしまいましたが、

四季をもっともっと細分化して
一言に夏ではなく、
初夏、薄暑、半夏生、真夏、盛夏、晩夏…etc
夏だけでもこれだけの顔、表現が
日本にはあるのです。

一般には六月には単、
七月、八月に浴衣、薄物(絽、紗、麻など)、
九月に単、
十月~五月に袷…

という認識です。

ですが、昨今は夏の到来が早いため
五月でも暑い日も多いです。

五月半ば頃までは袷で
後半から単を着る方も見られます。

色柄にもよりますが、
袷では見た目に暑すぎることもあります。

見る側の気持ちも考慮します。

浴衣も五月半ばから召してもよいとされます。

しかし
五月半ばにお祭りのような着こなしは
違和感がありませんか?

わたしは五月中に
お出かけとして浴衣を着ることはしません。

着るのであれば色柄、素材を考慮し、
襦袢を着て、足袋を履き、
紬か博多帯、夏の名古屋帯に。
時季は、六月後半から…

襦袢なし、
足袋なし(わたしの場合は素足はほぼない)は、
盛夏の時季だけ
場所も祭などのカジュアルシーンのみです。

食事をしたり、座敷、お家などに上がることが
ある時は必ず足袋も履きます。

自分が主催する食事会や何かの集まりなどは
招く側であれば浴衣は着ません。
六月なら単、
七、八月なら夏着物を着ます。

客として行くのであれば、
TPOによって考えます。
浴衣がOKな場合もありますし、
参加者が何を着てくるか、
どんな場所でどんな格のシーンなのか、、
それによって采配、判断しなければなりません。

迎える側がティシャツ&ジーンズ、サンダルで、
お客がパーティー用のワンピース…

おかしいと思いませんか?

そんな風に想像したらわかりやすいでしょうか…


客であれば、
招く側と同等かそれ以下で良いですが
招く側よりも格上になってもいけません。
相手の年齢や立場にもよりますし、
それ如何で、失礼になることは
充分に考えられます。

着たいから!
この着物を着てみたいから!

それだけで着れるものではないというのは
そういう理由もあります。


自分の為のオシャレではない、
このことが服と違う点でしょうか。


お友達と街へ出掛ける、
家族で遊びに、
恋人とデート、
1人でお出かけ、

そんなシーンなら
季節感だけ狂わないようにすれば
基本自由です。
素足だろうが(浴衣に限る)、
個性的な下駄や草履だろうが
サンダルだろうがブーツだろうが(笑)

遊べばいいと思います。

この時もわたしは季節感は外さず
(春でもないのに桜柄とか、
夏なのに袷の帯を締めるとか
明らかに秋冬の柄行きを夏に取り入れるとか
そんなことは自己NG)
ヘアスタイルや小物、
衿や帯結びなどで遊びます。
礼装では出来ないことをこの時にするのです。







と、まぁ…
説明しようとすると
どうしても堅苦しく聞こえてしまうのでは?
と心配なるのですが、

気軽に捉えていい場合もあるのです。

その判断をするには
知識が必要なのです。





云わんとすることが
幾ばくかでも伝わればいいのですが…σ^_^;




浴衣、単
浴衣、夏着物


これらの時季が重複したり、
きっぱり切れていたりするので
夏はややこしいのです…





わたしは、ですが、

五月半ば~後半で気候をみて
夏の襦袢に袷(色柄が爽やかなもの)
単(色柄にもよる)紬か博多帯か単の帯

六月は単
六月後半から着物の着方(襦袢、名古屋帯、足袋)で浴衣を取り入れる

七月一日から浴衣解禁
TPOで半幅帯~名古屋夏帯で愉しむ

お出かけによっては
夏着物(絽、紗)を着る


九月一日から半ば頃まで(気候による)
爽やかな単

半ば~後半
秋めいた単

十月~



これはわたしの感性で決めたことであり、
絶対ではありません。


大方、人様に怪訝に思われることは
ないと思います。


これより違ったとしても
応用出来ていればOKですが、
あら??と人様に思われるリスクが
外れれば外れるほど高くなる、
ということは言えると思います…





肌で感じて、体感しなければ
わからないこともあります。


これから手軽な浴衣の時季が訪れるので
着る機会を沢山作り、
自分の采配で愉しめるように
着物を愉しんで頂きたく思います。


夏の着物については
よく聞かれることでもあり、
自分でも説明の度に
難しいよなぁ…て思っていることです。


活字にすることで
自分も人様もわかりやすくならないだろうか?
と思って書いてみました。。




長~くなってしまいましたが、、
最後までお読み下さりありがとうございます。。



つまらない動画もついでに↓w














ご訪問ありがとうございます。
趣味の一線でコソコソ始めた着物ブログでしたが、2016年6月より本職のメインブログ(Acha~ライフエッセンス~)とリンクさせていく運びとなりました。

以前の記事では、顔出しはせず店名等も公にしておりませんでしたが、今後はopenに発信して参ります。

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