「深泥池(みぞろがいけ)」 の紹介 --- 国の天然記念物 --- 

今から14万年前の深泥池は京都盆地の北端にある連山の谷で、しかも谷頭から谷出口までが600mほどの小さなものでした。 この谷の西側には鴨川が流れ鴨川扇状地を形成していますが、その土砂はこの谷の出口にまで到達し自然堤防となり沼地化していたと考えられていいます。 この沼地(せき止め性湿地)の状態は、自然堤防の上に人の手によって築堤(約2m)される約1,500年前まで続いていたことがわかっています。 築堤されてからは湿地は溜め池となり、ほぼ現在まで大きさ(周囲1.6Km/9ha)は変わっていません。 ただし、溜池となった時、季節によって浮き沈みする3haの浮島が誕生したと考えられています。この浮島は14万年前から連綿と生き続けている北方系の植物であるミツガシワやホロムイソウ・食虫植物など希少な植物も生育しています。また、開水域には南方系の植物であるタヌキモなども生育する珍しい貴重な池となっています。

この池は1927年(昭和2)に「深泥池水生植物群落」が国の天然記念物に指定され、さらに1988年(昭和63)には指定対象が「深泥池生物群集」に拡大されました。(田篭)

 

※ 2024年4月掲載日:7日、14日,21日、28日

 

-- 4月7日(2024) 晴れ ・ 水位+2cm ・ 南堤気温11℃(6:20) --

・サクラ満開

・ミツガシワが深泥池のすべての群落で開花

・コバノミツバツツジも満開

・ヒメコホネの浮葉が広がりはじめる

 

1)4月の深泥池

1) 浮島その周辺で次々に広がる若葉の緑は、春の息吹を感じます

 

2~7)「ミツガシワ」

 以前は岸間際で見られたミツガシワですが、最近はシカが花芽を食べてしまい沖に咲く花しか見られないのが残念です

   3) 南側堤防のミツガシワ

4) 北東開水域のミツガシワ群落①

5) 北東開水域のミツガシワ群落②

6) 北西開水域のミツガシワ群落①

7) 北西開水域のミツガシワ群落②

 

10~11) ソメイヨシノ

10) 南側堤防のソメイヨシノは1967年3月19日に当時の京都府知事(蜷川虎三氏)が植樹したものです。 植樹から57年が経ちました。

11) 満開です

 

12~14) ヤマザクラ

池東奥であまり人に見られることのない古木のヤマザクラ、今年も頑張って咲きました

13) 先週は2輪ほどしか咲いていなかったのに、今日は満開です

14) 

 

15・16))浮島に居残りシカを見かけました。

15) 以前この時期になると足に障がいを持つ雌のシカ(通称サバイブ)が、浮島に居ついて出産・子育てをしていました。最近は見かけなくなりました。

16) このシカは雄のシカです

 

17) コバノミツバツツジも満開。リョウブの若葉もきれいです。

 

18)ヒメコウホネの浮葉が水面に現れだしました。

 

 

 

-- 4月14日(2024) 晴れ ・ 水位+2cm ・ 南堤気温11℃(6:00) 檜25℃(8:25)--

・檜峠の気温計(再開)

・ウワミズザクラ・ザイフリボク開花

・コブシは7日は蕾だったが14日は完全に終っていた

・ナガバオモダカ(駆除の対象)に花

・キジの鳴き声響き渡る

 

19)もうすぐカキツバタの季節です(南側堤防)

 

20~27) サクラ

  20) 池東奥のウワミズザクラ

21) ウワミズザクラのブラシ状の花

22) 池東奥のザイフリボク

23) ザイフリボクの花

24) 高山麓のヤマザクラ

   25) 新緑の木々に囲まれて咲くサクラ

26) 浮島に1本だけ育つザイフリボク

   

    27)浮島で周囲の樹木より高く育っています

 

28)水中ではジュンサイが活動を開始しています

 

29)サンショの花

 

 

 

-- 4月21日(2024) 雨 ・ 水位-1cm ・ 南堤気温15℃(6:00) --

・檜峠の気温計、また故障

・カキツバタ開花

・ウシガエルの鳴き声ひびく

 

30)春雨が降る深泥池

 

31・32)南側堤防に上陸して食事をするカモの親子

31) マガモのメス親と4羽の子ガモ

32) 3月24日は、子ガモが9羽いたのですが

 

33)北側水路でカキツバタが咲き出しました

 

34・35)フジ

34) もうすぐ開花しそうです

35)

 

36)新緑が綺麗なチンコ山と高山

 

37)たくさんの蕾をつけたクロミノニシゴリ

 

38)路傍に咲くスミレ

 

 

-- 4月28日(2024) 晴れ ・ 水位+1cm ・ 南側堤防気温11℃(5:40) --

・白いカキツバタが南東奥以外咲きそろう

・ショウブ咲き出す

・シオカラトンボ飛びだす

 

39~40)「カキツバタ」

39) 南側水路のカキツバタ

40) なぜか?深泥池のカキツバタはほとんどが白い花

 

41) 「ショウブ」 

以前は「サトイモ科」とされていましたがDNAの研究から「ショウブ科」が独立して分けられたようです。花ショウブは「アヤメ科」。

 

 

42) 「アゼスゲ」 浮島のシュレンケにも育っているようです

 

43)「モチツツジ」

 

44・45)「クロバイ」

44)

45) 

 

46) 「チチコグサ」

 

47)「マツバウンラン」

 

48)「シオカラトンボ」