「深泥池(みぞろがいけ)」 の紹介 --- 国の天然記念物 ---
京都盆地北部の東寄りに位置する深泥池は周囲約1.5㎞・深さ約2m・面積約9ha(約3haの浮島を含む)・海抜約75mの小さな溜池です。池は北・東・南の三方を山で囲まれていますが、川の流入はありません。池の水は、湧き水?と雨水(表流水・亜表流水)から成り立っています。 池の南西部には約120mの堤が築かれ余水吐と樋門が設けられています。この池(浮島)の特色は、暖温帯である京都市内に存在しているにもかかわらず、尾瀬ヶ原や釧路湿原などの低温湿地でしか見られない高層湿原が存在していて、そこには氷河期(約14万年前)からの動植物(遺存種)が数多く生き残っていることです。現在「深泥池の生物群集」が国の天然記念物に指定されています。 (田篭)
------- 7月5日 曇り ボート小屋前水位58cm(+8センチ) -------
1)「ボート小屋前の水位計」 2020.07.05 06:08
2) 「亜表流水が湧き出て流れをつくる」 2020.07.05
普段は水気の無い所ですが、昨日からの雨で一度浸み込んだ水が湧き出て流れとなっていました。 池にとって大事な水源の一つです。
3)4) 「ウシガエルの卵」 2020.07.05
この日は4か所でウシガエルの産卵が確認できました。
3)
4) (写真3とは異所)
5) 「梅雨の深泥池」 2020.07.05
6) 「サイコクヒメコウホネ」 2020.07.05
7)~10) 「浮島に居座るシカ達」 2020.07.05
シカ達は以前は人が池に近づくと、浮島から山へ走って逃げていたのですが、最近は平気な顔をして草木をむさぼっています7)。 たまに接近(池の渕)するとビュルテに逃げ込みます8)。
7)
8) ビュルテに逃げるシカの親子 (子ジカも草を食べるようになっていました)
9) 「水を飲む?シカ」
10) 「やっぱりホロムイソウが危ない」 ( 防鹿篭の傍に逃げたシカの親子 )
------- 7月12日 曇り ボート小屋前水位59cm(+9センチ) -------
11)~13) 「深泥池へ流れ込む表流水・亜表流水」 2020.07.12
池の水は76%が雨水(60%は表流水・16%が亜表流水)だといわれています。
(8~11日の降水量(京都市):212.5㎜)
11) 表面浅くに浸み込んだ水が切通から吹き出る(亜表流水)
12) 表面浅くに浸み込んだ水が切通から流れ出る(亜表流水)
13)亜表流水は池に直接流れ込むものもあれば、途中で表面に出て表流水となって流れ込むものもあります。
14)「池の中に表流水と一緒に流れ込んだ小石」 2020.07.12
9日は1時間に43.5㎜(京都市)の激しい雨が降りました。このようにして池が少しづつ浅くなるのは気になります。
15)~17) 「サイコクヒメコウホネ」 2020.07.12
15) 今年はよく咲いています
16)
17)
18)19) 「リョウブの花」 が咲きだしました 2020.07.12
18)
19)
20) 「ノリウツギの花」 も咲きだしました 2020.07.12
21) 「シカの食害」 アカメヤナギの根元です 2020.07.12
------- 7月19日 晴れ ボート小屋前水位53.5cm(+3.5㎝) -------
22)23) 「タヌキモ」
22)「絶滅寸前種のタヌキモが咲きだしました」 2020.07.19
23)
24)~26) 「甘い香りを放つネムノキの花」 2020.07.19
24)
25)
26) 「ピンク色の毛は花の雄しべです」
27)~31) 「巣立ったばかりのツバメの兄弟」 2020.07.19
27)
28)
29)
30)
31)
32) 「ニホンアカガエル(要注目種)」 早春(2月頃)、深泥池の湿地の水溜りに産卵されます 2020.07.19
33) 「スイレンがシカの食被害を受けました」 2020.07.19
------- 7月24日 小雨 ボート小屋前水位52cm(+2㎝) -------
34)~37) 「数年ぶりにタヌキモ広がっています」 2020.07.24
34)
35)
36)
37)
38) 「アオモンイトトンボがタヌキモにつかまり交尾中 2020.07.24
39)「メタリックな羽を持つチョウトンボ」 2020.07.24
40)41) 「池東奥のリョウブが満開です」 2020.07.24
41)
42) 「ノリウツギも満開です」 2020.07.24
43)44) 何を訴えているのか、しきり声を出し話しかけてきたシカ ---- 2020.07.24
43) 「しかし、私には何を言われているのかわかりません」
44) 「数分後、話しても無駄だと分かり引き返すシカ」