カシンです。これは、アタシ(50代・男)が、感じたこと、考えたことを書くブログです。


名前を言ってはいけないあの本、つまり例のキューピー本、を巡る騒動を見ていて、アタシが思ったことを書いていきます。

いろんな思いがあって、書きたいことが発散しそうです。できるだけ整理して優先順位をつけて書いていきたいです。整理されてできるであろう話の順序と、話したい順が違うので、話したい順を優先します。

初回の今回は、キューピー本が代表するトランス反対の主張が、「批判している行為を自分でしてしまっている」ことになっている件についてです。

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ここでアタシが (表紙イラストから)「キューピー本」と呼んでいるのは、米国、他で出版された

Abigail Shrier
Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters
(2020 年) です。
https://www.regnery.com/9781684512287/irreversible-damage/


最近、日本語版が出ました。

アタシは読んでません (それについてもいずれ書きます)。

ですが、この本についてはいろいろな人が、いろいろなことを書いているのが聞こえてきます。

本の内容は。

性多様性を推進する社会の影響で、思春期の少女たちが自分を「性同一性障害」と思い込み、早期の「治療」により女性の体を失い、後で後悔しても回復不能になる事例が相次いでいる。

というものです。
  • 米国キリスト教右派 (性多様性絶対反対派) からすれば、思いに沿った本
  • 医療側からすれば、(悪意が疑われるほど) 事実誤認の多い本

ということで、性多様性界隈で騒ぎになりました。


以上が、今回アタシが書きたいことのための、必要最小限の背景です。

以下アタシの思ったことです。
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この本で批判対象として書かれるのは
  • 思い込みによる「治療」→ 取り返しのつかない損害
を押し進める「社会」です。その社会が、米国キリスト教右派が危機感を抱く、「性多様性を推進する社会」です。

米国キリスト教右派は、この危機感を訴えて、そのような社会を変え、「取り返しのつかない損害」が起きないようにしたいと考えています。

その主張に含まれるのが、そもそもいわゆる性同一性障害というものはない、体がおかしいんじゃなくて、考えがおかしい、あるいは精神障害だ、という主張です。

米国キリスト教右派のこの主張は、反対側から見ると

「性別違和は気の迷い」という誤った思い込みから、(性同一性障害を持つ) 男性に女性になることを強要 (「治療」) し、その人の本来の性に近い体を得る機会を無くし、取り返しのつかない損害を与える、そういう社会にしていこう、という主張です。

つまり、米国キリスト教右派が押し進めるのは、
  • 思い込みによる「治療」 → 取り返しのつかない損害
起きるような社会です。

「危機感を持って強く批判している行為を、全力で自分でしている」ことになってしまっています。

アタシにはこれはあまりにも悲しい事態に思えます。どこにも救いがない
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多岐にわたる複雑な話から、アタシがまず一番、言いたかったことを取り出しました。

次回もこの件で思ったことを続けます。
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お読みいただきありがとうございます。