カシンです。これは、アタシ(50代・男)が適当なことを書くブログです。

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前回は、勧善懲悪の昭和ヒーロー物のパロディを紹介しました。1980年代以降、正義とは、悪とは何か。わりと複雑な背景を取り入れた作品が増えました (ガンダムSEED はまさにそういった作品でした)。

でも、アタシとしては、ちょっと懸念するところもあります。

「正義は正義、悪は悪」という単純な構図より、「見方、立ち位置で正義が変わる」という現実寄りの方が、考えさせられて、より「教育的」と言えます。それはいいんです。

俳優の宮内洋 (仮面ライダーV3、アオレンジャー他) が著書「ヒーロー神髄」(1998年) で、特撮は子供に見せるんだから、まず教育番組でないといけない、みたいなことを書いてて、その通りだと思います。

ところが、「立ち位置で正義が変わる」が、「勧善懲悪」と同じように、標語的に、考えなしに受け取られることがあるようです。

例えば、「機動戦士ガンダム」(1979年) は、「正義が曖昧」みたいに評されることがあって。


でも実際には、大まかな善悪はわかりやすく描かれてるように思います (大筋の善悪+戦争の現実、ジオン兵も実はいい人、みたいな感じです)。

同じ富野監督の「無敵超人ザンボット3」(1977年)。標準的な展開で敵を倒す、その余波で避難民が大量死。家族を失った少年が憎しみを込めてヒーロー側を睨み付ける (5話)、とか。善悪について強制的に考えさせること、ガンダムの比ではありません。

特にファースト当時のギレン総帥は一貫して悪として描かれていて。演出上は、そこは間違えようがないと思うんですけど…。

つづく
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