2024年6月

③Z650LTD 2ポイントセミトラ

車両へ取り付けたものの、片肺になるとのご申告でした。

ご返送いただき、内部調査したところ、配線がひとつ外れていました。

黒いものは、素子固定、振動防止のためのシリコンです。

このプリント基板の配線はんだ付けは、外部の業者に委託したものです。

プロの仕事にしては、残念な結果です。要は、はんだ十分に溶け込んでいなかったことにより基板端子から外れたということです。業者の名前公開は控えますが、この不良を申告したにもかかわらず、謝罪の一言もなく、全くもって遺憾な対応です。在庫品の総点検を私自身で行いました。配線を少し引っ張ったりすると、数本、配線が外れました。納品の箱内部の近くに納められたものなので、おそらく同一作業者が行った作業に問題があったと推察されます。再はんだを実施し、確実に取り付けられていることを確認しましたので、在庫品は大丈夫だと思います。

これまでの出荷品も、不具合が出るとしたら早期に出ること、それといまのところ申告はないので、大丈夫と思います。

 

②VWビートル 電圧可変MOSFETレギュレター

こちらの記事の続編です。

その後、取り付けていただいたのですが、誤配線してしまったとのことで、電圧が上がりすぎるという症状になってしまったとの申告がありました。

返送いただき調査したところ、内部トランジスタがオープン故障しており、現象と符合します。そのため当該部品と関係する部品を幾つか新品交換し検査良好につき、返送いたしました。

誤配線したのは、写真中ほどのオルタネーター内部につながる青線と黄線です。これを逆に接続していたようです。

間違いやすい作業ですので、製品として販売する際には注意書きを加えておこうと思います。

試行ならではの知見が得られましたので、今回の修理は無償で対応しております。

 

 

①ベロセット12V 単相ACショート式電圧可変レギュレター

ユーザー様の誤配線により、動作不良となってしまったとのことで修理入庫です。

誤配線すると、ここが壊れているかもしれない、と推定し調査しますが今回はなかなか原因にたどり着きませんでした。悪戦苦闘し、結局右上に映っているダイオードブリッジが壊れていました。

これは意外でした。

ダイオードが壊れるケースもありますが、今回の誤配線では壊れないだろうと思い込んでいたのです。当方が用いているこのダイオードブリッジ、なかなかのもので、とにかくオン時の抵抗が小さいという品物。故に意図しない使われ方には弱いのだろうか?

いずせにせよ、これを新品に取り換えて修理完了。原因究明と処置まで、新品を一から作るよりも工数がかかる大変な作業でした。

かなり手間がかかりましたので、数千円ほどの修理代を頂戴しました。