MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ・英: metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)は、電界効果トランジスタ (FET) の一種で、LSIの中では最も一般的に使用されている構造である。(出典:wikipedia)

トランジスタが電流信号でオンオフするのと異なり、MOSFETは電圧信号でオンオフします。三本足なのは同じですね。上の写真はMOSFETの例です。おはゆにで用いているものではありません。リード線を含まない本体の長さは2cmくらいです。

 

このMOSFETの仕様は多岐にわたりますが、セミトラとして用いる際に最重要なのは以下の二つです。

 

①オン抵抗 RDS(ON)

メインスイッチオンでポイントが閉じているときに、イグニッションコイル~ポイント~アースの電流の二乗にこのRDSを掛けたものが、発熱量になります。よって、このオン抵抗が低いほうが発熱が小さい(損失が小さい)わけです。おはゆにで使っているMOSFETは0.0数Ωなので、ほとんど発熱しないのはそういうわけです。他社製では0.数Ωのものを使っているところもあります。

 

②耐圧

MOSFETのプラス側とマイナス側の間に印加できる最大電圧(VDS)のことです。耐圧以上の電圧を印加するとパワーMOSFETは壊れてしまいます。おはゆにでは、この耐圧が250Vのものをメインに用いていますが、600Vのものも少しだけ使っています。この耐圧が高いほうがコイルの一次電圧を高くすることができますので、二次電圧、つまりスパークプラグ電圧を数千Vほど高くすることができます。

 

しかしながら、この耐圧600VのMOSFETは当方の経験ではイグニッションコイルのノイズに弱いことが分かっています。特に2スト車や古い開磁型コイルの車両では、キック一発で破壊されてしまう場合もあります。当方では経験的に適合する車両形式を把握できていますので、ご購入希望者から取り付ける車両名をお聞きして、適合不適合を判断の上、回答しています。

 

メグロ~W系は古い開磁型コイルを使っていますが、何故かノイズ放出は少ないです。2ストトリプルでもGT750だけは何故かノイズが少なく耐圧600Vのものでも壊れません。純正コイルが優秀なのでしょうかね。不思議です。

一方で、リプロの開磁型コイルのなかには、新品でもノイズ放出が大きいものがあります。オシロスコープで一次電圧波形を観測すると、のたうち回っていますw

 

このノイズによるトラブルを試験的に再現できないか、今勉強しているところです。現象を再現できれば、どのような対策が最も効果的かわかります。今でもおはゆにセミトラにはいくつかの対策を施していますが、更に品質向上が可能となります。

 

再現試験のため、どのような機材をつかえば良いかということは分かってきました。来月あたりにトライしてみようと思います。こうご期待!