チリル式レギュレターの動作原理は超概略すると、設定値を超えると発電停止、下回ると発電開始、を無限に繰り返してます。機械接点でそれをやってのけてるすごい働き者です。接点がひっ付いたらフィールドコイルを加圧し、発電、すると電圧上昇、するとコイルの吸引力も増す、すると接点が切り替わり、フィールドコイルの両端を短絡する、発電停止、コイル吸引力低下、接点切り替わり、フィールドコイル加圧、発電、コイル吸引力増す、、の無限ループです。
厳密には、接点切り替わりの途中に、中間位置があつて、フィールドコイルの手前に抵抗を入れて発電を抑制するポジションがありますが。チリルの裏の巻き線抵抗がそれです。

おはゆに61製マツレギュは上の動作を電子的にやってるだけです。もちろん、チリルよりは精緻な制御です。上の図のギザギザは実際にはミリ秒単位です。これを機械接点でやるのと無接点素子でやるのでは精度の違いは歴然かと思います。図では電圧がギザギザしてますが、実際のマツレギュでは電圧計で0.1Vも変動しない極めて安定した状態です。

マツレギュの場合は、負荷の大きさや回転数により設定値が変わることは原理的にはありません。電圧監視点の電圧を、一定にするよう動きますので。
チリルも理屈的には同じと思いますが、機械的にコントロールしてますから、個体差や誤差が大きいかもしれません。

 

私のW3ではライトオン時は、電圧計が0.2Vほど下がります。これは電圧監視点と電圧測定点との電位差が0.2Vということです。つまり、電圧監視点の電圧は設定値のまま、電圧測定点はそこから0.2V電圧降下してるということです。ギボシ端子一つで0.1Vくらいは電圧降下しますからね。ギボシ端子の接点抵抗が0.05Ω、電流2Aとしたら、端子で0.1V損失します。