H1~H1Cのレギュレターは、チャージランプ対応だ。

同形式のジェネレーターはフィールドコイルプラスコントロールタイプの三相AC発電機だ。この手のジェネレーターでチャージランプを設置している形式を、私はこれらの車両以外に知らない。珍しい。なぜかというと、おそらくこのレギュレター仕様の特別なところにあると思われる。

 

H1初期型配線図の抜粋。レギュレターに入っている配線は全部で4本。

①フィールドコイルプラス側

②フィールドコイルマイナス側

③常時加圧線

④レクチファイヤとの接続線

このうち④がこのレギュレターの特徴だ。

 

レクチファイヤーから出ている青線が、途中でチャージランプに向かう線とレギュレターに向かう線に分かれている。

ここでチャージランプのことを記載しよう。

ジェネレーターが発電していないとき、チャージランプは常時加圧線で加圧され、レギュレター青線を経由してアースされる。

ジェネレーターが発電し始めると、チャージランプのマイナス側、つまりレギュレター青線(=レクチファイヤ出力の青線)の電圧が上がるので、チャージランプ両端の電位差が減少し、結果としてランプが消灯する。

 

この動作原理。とても不思議なのだ。

なぜかといえば、青線はアースになったり、12V加圧されたりするからだ。

いつもアースされていたら、12V加圧された瞬間に過電流が流れてしまう。そうならないためにはレギュレター内で一定の抵抗を経由してアースされているはず。

でも、抵抗が挿入されていたら、チャージランプの抵抗と合成されてしまい、電流が減少するのでチャージランプの明るさが減ってしまうのでは???

 

この疑問を解消すべく、レギュレターの内部構造を解明しようというのが今回の記事だ。とりあえず、第一回目はこれにて。