汐留の電通劇場に、劇団四季のウィキッドを見に行きました。

 もう見ている人もいらっしゃると思いますが、ウィキッドは「オズの魔法使い」以前、の物語を原作にしたミュージカルです。「オズ」に出てくるよい魔女(グリンダ)、悪い魔女(エルファバ)が元々親友で、それがいかにして映画における立場になるに至ったかを描いています。

※ただしオズの魔法使いには「エルファバ」という名前は出てこず、単に「悪い魔女」として描かれています


 所謂ファンタジー作品ですが、ウィキッドは本当にファンタジーとしての魅力に溢れたミュージカルだと思います。エメラルドのきらびやかな演出も楽しめますし、ストーリーも「オズ」への繋がり方など好奇心のそそられる部分が多いです。あと、濱田めぐみさん演じるエルファバにはとにかく圧倒されました。素晴らしい作品でした。



こういうのもありました

 僕は絵本か何かで見たことがあったものの、「オズの魔法使い」の映画を見たことがありませんでした。あえてミュージカルを見た後に映画を見てみることにしていたのですが、映画の方でもミュージカルに負けないくらいの感動を得ることができました。

 ジュディ・ガーランドの好演、主題歌「over the rainbow」、現実世界をモノクロで見せてから「オズの世界」をカラーで描くところ、普遍的・全世代的なストーリーなどやはり名作といった作品でした。いかにもアメリカ的な躍動感とライオンの顔も最高です。



 二人真剣に話しこんでると思いきや、至近距離で突然歌い出したりするシュールなシーンが個人的には好きだったりもします(笑)しかし、ドロシーたちが歩くYellow brick road が当時懐疑的に見られていた金本位制を暗示しているということなどで有名なオズの政治的解釈でもって見ても、それはそれで楽しめるというところにも面白みがあると思います。

 最後に、ちょっとマニアックな発見について(ロック好き限定)
 エアロスミスのNine Livesというアルバムに収められている「The farm」という曲の後奏部分に奇妙な音楽に続くちょっとしたセリフがあるのですが、これがオズの魔法使いからの引用であることに気づきました。そのセリフは「Then I'm sure to get a brain,a heart,a home,the nerve」といっているのですが、これは作中で「もしオズの魔法使いが願いを聞いてくれたなら」というようなセリフに続くセリフとして登場していました。これはちょっと嬉しい発見でした。

 これから見る人もいらっしゃると思うので、内容には触れないようにしますが両方セットで楽しむと面白いと思います。この作品二つに出会えてよかったです。

 それでは!
オズの魔法使 特別版