涙した人がいた。

人の為に涙していた。
人の代わりに涙していた。

その人を見て切なくなった。
その人を見た気がした。

泣いたのは自分の為ではなかった。
その人を慰めている人になりたいと思った。
自分の為に泣いてくれる人。
そんな人が出来る自分。
そんな慕われる、
そんな好かれる、
そんなに頑張りを認められるような人になりたいと思った。

そして、人の為に泣ける人になりたいと思った。
誰かを想い、
誰かを切なくさせるような、
愛しくさせるような、
代わりに泣いてあげられるような人になりたいと思った。

その人は泣いていた。
その人は慰めていた。

そこには愛が溢れていた。