『アイルトン・セナ 詩集①』
BOY'S HEART
（少年の心にマルス覚醒す）
マルスが目覚めた朝
灼熱のFIRE ROADに
暴威の風が突き刺さる
溶けたタイヤの匂いが蔓延す
死神が手招きする戦場のサーキット
SINCE1994…
ロスマンズブルーの輝きに
目を奪われた少年は
アイルトン・セナの
最後の勇姿を胸に焼きつけていた
レーシングスーツを身に纏い
左手にはメルメット
マシンに向かって歩き出す…
そんな未来の姿を想像していた
FORMULA ONE RACEING CHAMP
貴方の勇気を忘れやしない
メタルのウィングが
アスファルトの荒野を駆け抜ける
RISE FROM THE ASHES
炎の中で再び立ち上がる
五感が麻痺する
破滅へ向かう序曲とラストラン
鋼鉄のジークフリートが
片翼のイカロスと化した時
少年の心にマルスが覚醒した…
SECOND COMING AYRTON
（セナの再来）
Fの風に輝くブルー
滾る血は不動のスピリット
狂乱のスポーツエナジーが
俺の心を支配する
メットという名の空間に
モーターヘッドが風を駆る
RACING IN THE STREET
スーツの中で煙る汗
RACING IN MY LIFE
果てなきWARに何を見る？
WILD BODYのクラッシュに
何かが弾けたあの日から
受け継ぐ闘志の重圧に
貴方のSOULがリンクする
SECOND COMING AYRTON
青き翼、燃ゆるまで…
SAN MARINO
（コックピットの中の悪夢）
コックピットの中で
あの日の悪夢が蘇る
1994年のサンマリノ…
5月1日に貴方は逝ってしまった
そして長き時を超えて今僕は
この呪われたサーキットに舞い降りた
サーキットクイーンの愛しき彼女は
笑顔で僕を送り出してくれた
でも僕は気づいていたよ
笑顔で手を振る君の頬に
細く残った涙の跡に…
何故なのかな？
ハンドルを握る手がやけに震える
レーシングシューズの靴紐が
音を立てて切れそうだ
初めて感じる恐怖の時が
汗と化して背を伝う
あの日流れた血の跡が
今でも残るサンマリノ…
風の音すら聞こえない
魔物が棲みつくサンマリノ…
生きてここから帰れたら
彼女の肩を抱きしめよう
生きてここから帰るから
凍えた身体を温めて…
全作詩：ZETA BLUE
MODEL：白石麻衣、ZETA BLUE
SpecialThanks：ＣＧ提供ＡＫＩ15