昨日は何もせずに過ごそうと思っていたのだが、思いの他早起きをしてしまった。
おまけにその後、二度寝も出来なかったので、休みなのに異例の早起きで1日のスタートを切った。
ただ、元々予定もなかったので、のんびり本でも読むか、漠然と映画でも観に遠出しようかと考えていた。
早起きしたので、この時間に出発できれば街中でもスムーズに走れる筈だ。
俺の自宅から映画館のある街まで、車で片道1時間半くらいといった所。
思い立ったが吉日、朝食も出掛けた先で食べる事にして車を走らせた。
案の定、道は凄く空いていたので、1時間半はかからないくらいで街まで到着。
せっかくなので、日頃食べないような朝食をと思ったが、逆に店が開店してない。
結局、ファミレスで朝食を取る事になった。
ファミレスでスマホを覗いて、たまたまだが、ギリギリ日帰りできる場所に吊り橋がある事を発見した。
記事によると、まぁまぁ怖いらしい。
昔、大阪に住んでいる時、奈良の奥で谷瀬の吊り橋を渡った事があるが、割と楽しかったと記憶している。
そんなに有名な観光地ではなさそうだけど、却ってその方が俺好みだ。
急にそこに行きたくなって、せっかくやってきた街を後にした。
思わぬ展開になったが、いつでも行ける所よりも行きにくい所を優先した。
地図で見るよりも険しく、遠い道のりで、おまけに天気もよろしくなかった。
想像よりも時間が掛かって到着した事もあって、まわりの施設はほとんど閉店しかけだった。
ただ、おかげで目的の吊り橋には誰もいなかった。
まだ、明るさがあるので怖くないが、夜に渡るには少し怖そうだ。
おまけに小さい橋なので、揺れも大きい。
ただ、ふと我に返ると、こんなものに惹かれてわざわざ車を飛ばしてくるほど、暇なのかと寂しくなった。
誰もいない吊り橋を後にして、日の暮れつつある田舎道をとろとろと帰宅。
帰り道も長い時間が掛かった筈だが、ずっと考え事をしていたので、あまり気にならなかった。
行きは自然が綺麗だなと感じた景色も、帰り道では飛んでくる虫くらいしか目に入らない。
ある意味贅沢な時間の使い方かもしれないが、こんな事を繰り返しても自分の世界は広がらないだろう。
ちょっとだけ生き方を考え直す時期がきたのかもしれない。
まぁ、いろいろ辛かった時期は既に脱したという事だと、やっと認識できたのかもしれない。