今回のサーキットは前回のフィリップアイランドと比べてストップアンドゴーがタイムに大きく影響されるコースです。フリップアイランドは真っ直ぐに起きた状態でのブレーキングが無いコースで、車体の持つブレーキング性能が現れにくいコースでもあります。

 

昔からブレーキングのホンダ、旋回性能のヤマハと言われています。多くのライダーからホンダのバイクはハードなブレーキングが出来ると聞きます。私もホンダの市販レーサーのRS250を乗った時にも同じ感覚でした。ブレーキングが良いだけでは理解が出来ないと思いますので簡単に説明します。

 

何故ヤマハと比べてブレーキング良いとされているのかは、ブレーキングでは荷重が前後に動くのですが荷重の重心が低くブレーキが安定しています。それに比べてヤマハは荷重の重心が高くホンダのバイクに比べると少々安定しません。良い所もあれば悪いところもある。長所は短所。短所は長所でもあるように両者とも良い所、悪い所があります。詳しくは後々。

 

ストレート先に急激に速度を落とさなくてはいけないコーナーが多くあるセパンサーキットはフレームが持つブレーキ性能にタイムが左右されてしまうコースでもあります。それに比べてフィリップアイランドは高速コーナーへのブレーキングか、少し寝たままからのブレーキングがほとんどでした。この状況でのフィリップアイランドは車体が持つブレーキ性能だけではタイムに繋がりません。

 

今回のマレーシアグランプリーは何処のコーナーで誰が速いかをじっくり見て下さい。同じメーカでもセットアップで、ある程度は変わる物です。ドカとホンダはブレーキング性能が高く見えて取れます。ヤマハのロッシ選手はよりホンダに近いブレーキング性能を上げたセットアップにしています。それに比べビニャーレスはコーナー中の自由度を上げるハンドリング重視でセットアップしていますが、ブレーキングは少々弱い感じに見えます。

 

誰が高速コーナーで抜くのか、誰が低速コーナーへのブレーキングで抜くのかを見ているだけで選手別のセットアップ方向が見えてきます。

 

マルケス選手は一番ライダーが乗れています。少々バイクに問題があっても彼の実力の速さが目立ちます。ドカッティーもウイングがあれだけ大きいのでアンダーが強い代わりにブレーキングは良いと思います。

 

サーキットの写真を見て頂いて高速コーナーかブレーキングのコーナーかを頭に入れて明日のレースを見てみるのも面白い物です。

 

今回のセパン

オレンジ色がブレーキ性能が出るコーナー


 
 
 
 
前回のフィリップアイランド
 

グリーン色がブレーキ性能が出にくいコーナー