中高一貫校の中1の息子が通っている学校は、
第一志望ではありませんでした。
正確にいえば、第二志望でもありません。
受験の時の志望順位は高くなかったけど、
入学した中学は息子にピッタリ合っていて
とても満足しています
だけど、
もし第一志望の学校に合格していたら、
どんな学生生活を送っていたのだろうと
想像することは、たまにあります。
そして、
第一志望の学校に入学した生徒の親が
キラキラした学生生活や、成功裡に終わった受験生活の奮闘ぶりを綴ったブログやネット記事を思わず目にしてしまい、
モヤっとした気持ちになることもあります。
御三家などの難関校の入試では、受験生の学力は僅差でひしめき合っています。
何度受験しても合格するであろう上位1〜2割ぐらいの優秀な受験生は別として、
多くの受験生がひしめくボーダライン周辺では、「合格する子」と「ギリギリで落ちる子」の間には、本質的な学力差はほとんどないはずで、
もう一度試験をすれば、少なくとも1/3くらいの生徒は入れ替わると思います。
でも、結果は非情。
たとえ同じ学力でも、
「合格」の方に振り分けられることもあるし
「不合格」に振り分けられることもある。
第一志望の「不合格」がわかった直後は、
これまでの家庭や塾での取り組みが否定されたように感じられて、「合格した子に比べて努力が足りなかったんだ」と思ったものです。
その後、息子は第一志望校に比べて合格可能性が低かった現在の中学に「火事場の馬鹿力」を発揮して合格。
そこで感じたことは
息子が合格した理由は、これまでの家庭や塾での取り組みや努力が優れていたからでは全然なく、単に「運が良かった」からということ。
ボーダーラインで競っている多くの受験生の合否を分けるのは、選択肢で(1)か(2)か迷って、正解の(1)を選んだとか、たまたま得意としている分野の問題が出題されたとか、当日はケアレスミスがいつもより1つ2つ少なかったとか、そういうレベルのちょっとした違い。
実力が伯仲した難関校のボーダーラインでは、おそらくそんな感じで、試験当日に運を味方につけた子が、合格しているのだと思います。
もちろん、模試で「合格可能性80%」を連発できるくらいのレベルに達すれば、運に翻弄されずに実力だけで合格を勝ち取ることができるのでしょうが、そこは普通の子が努力してもなかなか到達できない世界。
凡人の息子がボーダーラインまで到達しただけでも、その努力を褒めてあげるべきでしょう。
あれから1年。
息子に
「第一志望の学校に通っていたら、
どんな感じだったのだろうと思うことある?」と尋ねたところ、
「なんで今通っている学校を第一志望にしなかったんだろう、と思うことはある。」との回答で、第一志望の学校には、なんの未練もない様子。
私も第一志望の学校に合格できなかった
事実は強く記憶に残っていますが、
1年経った今となっては、
なんで第一志望の学校を熱望していたのか、
理由さえ思い出せません😅
ただひとつ言えることは、
たとえ思い込みであったにせよ
「熱望」している学校があったからこそ、
あの過酷な中学受験を乗り切れたということ。
同じ志を持つ仲間と切磋琢磨しながら
中学受験を頑張るモチベーションとして、
第一志望校を利用させてもらったのだと思います。
でも、進学する学校が決まったら
進学先以外の学校はすっかり忘れるという息子のスタンスが、第一志望校との正しい向き合い方のように思います。