子供が試験を受けている間、親への説明会があるのですが、いつも興味深い話を聞くことができます。
中学受験塾に詳しくない方はよく分からない話だと思いますが、塾には住み分けがあり、難関を志望するのであれば、都内であればSAPIXや早稲田アカデミー、四谷大塚辺りがスタンダードな選択といえるのではないでしょうか。
ただ、上記の塾は最終学年ともなると、月十万は下らない世界となります。模試なども合わせれば、十万超えになるかもしれない。
その点、栄光ゼミナールは少人数指導なのに安いのです。
教室長曰く、「最初から開成狙うつもりで栄光ゼミナールに来る人はいません」。
確かにそうです。塾にあるテキストを見ましたが、長男の塾とは全く内容が違いました。
ただ、「結果として、御三家のような難関に受かる子はいる」とおっしゃっていて、教室長は昨年まで埼玉にある栄光ゼミナールの塾で教鞭をとられていたそうですが、三人合格したそうです。
こうした話を聞くと、特に中学受験は親の経済力がものを言う世界になるんだなと思いますね。
経済的に大手塾を選択できない子は、難関へ行ける確率が下がるという状況になってくるわけです。
もちろん難関に行けるかどうかで人生が決まるわけではないわけですが、それでも人生における大きなアドバンテージになることを思えば、学力がお金で買えてしまう現状は、あまり好ましいことではないですね。
また、教室長は、低学年のうちに学習習慣をつけることの大切さを話されていました。
それまで全く勉強していなかったところに4年生を過ぎて塾に入っても、もう自我もあり、人の言うことを素直に聞けないので難しくなる、と。
8人から12人ほどの少人数指導なのに、全員が宿題をやってくることはまずない。必ず誰かしらもっともな言い訳をつけてやらないんです、とも。
「今週は風邪をひきました」「ノートを忘れました」と言い訳をする。
そこを修正するのは、本当に難しいことなんです、と力説されていて、私の前にいた父親の保護者が強く頷いて、終了後、教室長とずっと話し込んでいました。
悩んでるんでしょうね。。
うちだって、3歳からキララを始め、毎日勉強することを何年も続けていても、上手く流れを作れない日もたくさんあります。
そんな日は決まって、今日は疲れたから、とか、今日はもう遅いから、などともっともらしい理由をつけて、長男だけでなく私までも正当化して、もう今日はいいよね、なんて話にしてしまう。
結局、人間て弱いし、すぐに流されてしまうんです。
栄光ゼミナールで頂いたパンフレットの文がとても良かったので、途中部分までご紹介したいと思います。
「いま教育に求められていること」
学習は自分の将来のためのもの。では、「将来」とはいつのこと?5年後か、10年後か、20年後かーこれまでは、このような認識が一般的でした。いま、その認識を改めるべきだとされています。「将来」は、まさに次の瞬間から始まる。では、次の瞬間の自分に何ができるのか?まだまだ何ものできないーこのように認識そると、改めて学習が自分のためのものであることが分かります。まだまだ何もできない、知らない自分が、少しずつ何かをできるようになっていく、知っていくプロセスが学習だからです。
次の瞬間からが「将来」。
その発想は、私にはありませんでしたが、まさにそうなんですよね。
以前、堀江さんが、「タイムイズマネーというけれど、あれば違う。時間は命そのものでしょう」と話していて、なるほどそうかと思いましたが、今回もそれと同じようなインパクトを感じました。
いつかの将来のために努力するより、明日のテストに向けて頑張る方が現実的で分かりやすいように、次の瞬間、今よりいい自分になるために目の前のことを頑張るというのは理にかなってますよね。
毎日、子供と勉強してきて思うのは、何でも追求していこうと思えばそうなんでしょうが、修行の道だということです。苦しい時もたくさんある。それは勉強をする側だけでなく、させる私にとってもです。
幼児期は、楽しく楽しくと心がけていたし、そうやって続けて来ましたが、長男くらいになるとそうも言っていられません。修行となれば、そこには必ず意味付けが必要になります。
なぜ、勉強するのか?
なぜ、遊んではいけないのか?
それに対して、私はその度ごとに勉強しなければいけない色んな理由を語って納得してもらいますが、長男くらいになると、話し方次第で裏をとられて納得してもらえないこともある。
そこは親の力量が最も問われる部分なのかなと思います。動機付けが上手くいくかは、何においても大切なところだと思いますね。