「感謝・感動伝え人☆
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今日も続けよう!
感謝習慣、感動習慣☆

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お天道さまが見ている・・・





読売新聞2015年4月26日付
コラム「編集手帳」より
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ひと昔前を生きた人々の
ごく普通の感覚を
うたった詩なのだろう。
野口雨情に
『天道さま』
という一編がある。


つまらないとて

悪いことすれば

誰が見なくも

天道さま見てる


踏青社
『新資料 野口雨情《詩と民謡》』


お天道様を
意識することのない若者も、
神社でもらったお守りを
ハサミで切り刻めと言われたら、
とてもできまい。

罰が当たるとか、
何かに見られているといった
伝統的な感覚は、
いまも日本人の心にある。


文化人類学者の
上田紀行さんの論を借りたが、
この伝でいけば相当に
図太い神経の持ち主に違いない。
各地の寺社に油のような液体を
かけている犯人の話である。

現場の防犯カメラに
不審な男が映っていたという。
神仏を畏れぬ犯人が
映像に追いつめられる。
そんな展開になるのだろうか。


コンビニ、駅構内、公園と、
街の至る所で
防犯カメラのレンズがのぞく。

つい10年余り前に
史上最悪を記録した刑法犯罪件数は
半分以下に減った。


防犯カメラが犯罪の抑止や解決に
役立つのはいいことに決まっている。

完全にお天道様に
取って代わってしまったら、
それはさすがに薄ら寒い。

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