博士号を取ることは、
医者の世界では将校になるか、
兵隊になるかぐらいの差があります。
博士号を取るためには数年間を犠牲にしなくてはいけません。
博士号を取ったからといって偉くもなんともないのですが、
大学に奉公したかどうかのいちばん分かり易い肩書きです。🏫
大学院に行けば誰でも博士号を取ることができますが、
それは博士号の本当の意味を理解しておりません。
臨床医は患者を診てこそ経験です。🩺
大学院で4年間を学問をするというと聞こえはいいですが、
要するに遊んで暮らしてるようなものですから、
それだけ経験の足りない医者になってしまいます。🥼
臨床医としての大切な最初の4年間を犠牲にするほど博士号は有難いものではありません。
まあ、
一般的には、
博士号がある医者は大学に多少は顔が広いのだなという程度の理解でよろしいかと思います。
私の博士号は、
思春期の女子の背骨の変形の研究でした。🎓
患者が300名、
対象となる健常な女子が300名必要でした。👧
患者の300名は、
患者の方から病院に来てくれますので何とかなりました。
ところが健常な女子300名を病院に呼んで検査するのは想像以上に困難なことでした。
地元の中学校をたずねて校長先生に協力を依頼しました。
学校としても先生が引率しなくてはならず、
大変な労力でした。👩🏫
お菓子を300個買って、
帰りに中学生に持たせました。🍫
このお菓子は製薬会社でもある明治製菓から調達いたしました。
合計600人の女子を研究対象にした事になります。👧
これが外国で研究を発表したときの驚異の的でした。
人権のうるさいアメリカ、
ヨーロッパでは不可能なことだったからです。🇺🇸
しかしこれが外国で評価され学位論文になりました。
教授が言っていました。
博士号は足の裏のご飯粒みたいなものだ。🌾
取らなくてもいいが、
取らないと気持ち悪い。
お花の写真です。
そろそろ他の写真にしようかな