僕が日本語字幕をではなく、英語字幕を付けて映画を観るようになったのは、1990年のことです。
この二つの映画(”Ghost”と”Pretty Woman”)の米国版のビデオを石丸電気で初めて買って、映画が日本で公開される前に観たのです。
*で、この時、英語字幕さえあれば映画を観るのに問題ないことを確認できたのも大きい!
それまでは、今のBlu-rayやDVDと違いオン・オフの出来なかった鑑賞の邪魔になる日本語字幕をどうやって消すかが問題でした。(結局は字幕の部分に紙をセロテープで貼って物理的に見えなくするしか方法はなかった)
+今より英語のレベルが低かったので字幕なしで観れる映画も限られていました。
同じNTSCで日本のビデオプレイヤーで再生できる米国版のビデオをせっせと買って、英語字幕を付けて映画を観始めてから、英語の実力がメキメキと伸びました。
*今、スペイン語吹き替え版で映画を観ているのはこのときの成功したことを繰り返しているだけです。で、スペイン語でもその効果は絶大です。
英語字幕は当時Closed Caption(CC)と呼ばれていました。で、今のBlu-ray/DVDの英語字幕と違いプレイヤーにオン・オフの機能が付いている訳ではなく、Closedとあるように映像信号に隠された英語字幕を観るためには専用のアダプターを買い映像コードを別途繋いで画面に表示させる必要がありました。
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英語字幕とスペイン語字幕の違い:
米国版や英国版のBlu-ray/DVDに付いている英語字幕はEnglish SDH(聴覚障害者用の英語字幕)と呼ばれているもので、英語の台詞がほぼ100%表示されるだけでなく、聴覚障害者のために風の音や雨の音などシナリオのト書きも付いている親切設計なのです。
それに対して、スペイン語字幕はスペイン語吹き替え版の台詞をそのまま表示したSpanish SDHなのではなく、基本的には日本語字幕と似たようなものです。
ただし、オリジナルの情報量の80%を確保できていれば御の字の日本語字幕と違い、情報量の95%以上を確保していることも稀ではありません。
なので、スペイン語字幕は、スペイン語吹き替え版と翻訳者が同じであれば、スペイン語の台詞と95%前後一致することもよくあります。
*これは特にスペインのスペイン語字幕に顕著です。
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スペイン語の台詞とスペイン語字幕の一致度:
スペイン語の台詞と字幕が70%以上一致していればスペイン語吹き替え版で映画を観るときの参考になります。
でも、それ以下になると一致度は通常40%以下に急に落ちて、スペイン語吹き替え版で観るときの邪魔にさえなります。
スペイン語の台詞とスペイン語の一致度が90%以上の場合は英語字幕(English SDH)で英語の映画を観ている感覚です。
一致度が70-80%の場合はスペイン語の構造が似ていて使われている単語や表現が違う場合がほとんどなので、スペイン語の類似表現を学ぶよい機会になります。
80-90%はその中間です。