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ギジェルモ・デル=トロ監督の”The Shape of Water”:
《水》は(美女と野獣)を模した掃除婦と半魚人のとても美しい愛の物語(この二人の愛の物語は大好きです)、油は愛の物語の裏で蠢く米ソのスパイ合戦です。

愛の物語に障害は必要ですが、今回はあまりにも残酷であり、障害にしてはやり過ぎました。(しかも、その残酷さは組織にではなく、個人に起因するものだった) かつ長々と描写されたスパイ合戦の話しも稚拙でとても見られたものではなかった。

「パンズ・ラビリンス」では物語の扇の要の重要な役だった残忍な大尉の完コピであるマイケル・シャノン演ずる研究施設の所長は必要だったのか? 僕は不要だったと思う。(彼は「ドリーム」のケビン・コスナーが演じた善良?な所長でもまったく問題がなかった、と僕は思ってます) むしろそちらのほうが二人の恋の悲劇?を強調できたはずです。

で、蛇足ですが、パフェの店の店長?が黒人嫌いかつ同性愛者も嫌いときては、あまりに類型的でびっくりしてしまった。

主役の二人の愛の物語として90分以内にまとめて、愛の物語の背後で蠢く米ソのスパイ合戦はスパイス程度にしてくれていたら…、高評価をあげたのになあ〜、ととても残念に思います。