平川祐弘訳のダンテの「神曲・地獄篇」(河出文庫)を第15歌/全34歌(P210/全468頁)まで読みました。
なんかキリスト教徒の傲慢さしか読んでいて感じません。(まるでイスラエルのガザ空爆を見ているようだ)
そして同性愛者だった自分の師に、ちょうど読み終わった第15歌で遭遇します。優しい言葉を彼にかけるダンテ・・・。しかし、師は地獄で苦しんでいるのです。
また、ダンテの地獄巡りの先達である大詩人ウェルギリウスや「イリアス」を書いたホメロスがいるのは地獄のリンボ(辺獄)です。キリストより早く生まれ、キリスト教の洗礼を受けていないからというだけで・・・。
ウェルギリウスにキリスト教の素晴らしさ、つまり神の慈愛を語らせますが・・・、彼はキリスト教を知らないのだし、ダンテにウェルギリウスが本当に信じていたものなど分かるはずもない。(これは彼への冒涜だ)
なんかこの作品を読んでいると、言い方は悪いが、年末になるとゴキブリのように涌いてきて、街角で「永遠の命」などという旗を掲げ、「神を信じないものは、地獄に堕ちる」と脅かす集団のようにも思えます。
そんな脅迫まがいのことをしたら、地獄に堕ちるのは君たちだろうが・・・、と言いたい。
彼らやダンテのような許容範囲の狭い、異教徒を蛇のように嫌う人間が(ダンテは彼らを地獄に置くだけで、その他は極端に断罪してはいないようだが)、宗教を理由に戦争を起こすのだと強く感じた。
