その悲報を知ったのは、花園への切符を手にし、院に戻った夜の事だった-。
「洋子さんが亡くなった-」
その言葉は、秋本にとって一番耳にしたくない言葉だった。
信じたくなかった-。
その現実は、秋本をどん底へと突き落とし、全ての気力を喪失させた-。
涙を流す部員たち…けれど…。
何故か秋本は、涙一つ流れなかった。
こんなにも辛いのに、滲み出てさえこない…。
゛この現実゛は、自分から涙を流す力さえ奪ってしまったと云うのか…。
(もう…訳が分かんねぇよ…っ。何でこんな早く逝っちまったんだよ)
秋本の心は、迷路の如く混乱し始めていた-。
②へ続く…