優秀句
「天気」
天 予報士の保険「ところによって雨」(遠藤哲平)
地 晴れ渡る空を等身大に切る(北川拓治)
人 低気圧妻はみんなを巻き込んで(永見心咲)
「たぶん」
天 包帯を解くとたぶん黒揚羽(北川拓治)
地 蒙古斑たぶん臀部に残ってる(大石洋子)
人 日本沈没たぶんあの世で見るだろう(大石洋子)
「ジャズ」
天 ジャズなど聴かせて象を眠らせる(北川拓治)
地 ジャズてえと進駐軍の手先かえ(染野修一)
人 不得手なのジャズもタンゴも昔から(江尻容子)
印象吟
5点句
雨を待っている干涸びた椅子で(牧野ねえね)
4点句
待つことは座ることです仏さま(大石洋子)
水面をじっと見つめるナルシスト(大石洋子)