​弟が倒れたらしい②



弟が倒れたらしい①のつづき↓

病院に着くとICUへ案内され、手術は成功したとのこと。 


弟は脳動静脈奇形という先天性の疾患だった。

脳の中で動脈と静脈が直接繋がっているというもので、症状としてはほとんどなく頭痛等だそう。

そりゃ気づけない、、


そのため、主治医も「誰も悪くない。」と言ってくれた。


当時私は聞いたこともない病気で、確かに説明を受けた感じどうしようもなかったのだろうと思った。


ただ、どうしようもなかったからこそ気持ちのぶつけどころがなかった、、


手術は成功したものの弟はまだ目を覚ましていない。自己呼吸もできていない。


生きているとはいえ、何も反応がない。

これからどうなるのか、目を覚ますのか不安が込み上げた。私以上に両親の方が不安なはずだ。

でも私の前では2人とも涙を流したり悲しい顔をしなかった。


しばらく弟は入院にすることになった。

さらっと父から先月だけで○百万かかったと聞き、衝撃を受けた。


もちろん高額療養費制度を利用し、実際には全額払っていないものの、とんでもない事態だと大学生なりたての私は感じた。


そして私は大学を辞めようと考えた。