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大田垣 蓮月」さんは、そんなに有名人ではない。
江戸時代後期の尼僧で、京都生まれの歌人で、陶芸家である。
 
養女にいって2度結婚をし、二人の子供は夭逝をし、23歳で仏門にはいった。
 
絶世の美貌ゆえ、仏門にはいってもいい寄る男が絶えないため釘抜きで血を流しながら歯を1本1本抜いて、自らの美貌を傷つけた。
 
(私はと言うと美貌でもなんでもないのに30歳で虫歯のため歯を6本ぬいた)
 
歌人ではあるが「名聞嫌い」なため(ようは有名人にはなりたくないため)
版元が歌集を出版するといっても頑として受け付けず、お金を払って出版をさしとめた。
 
その反対に陶芸家として有名であるが、陶器に自作の和歌を刻んで焼いたので蓮月焼きとして有名になり飛ぶように売れた。
 
ただ焼き物の技術はたいしたことがないため贋作がたくさん出回ったが、
本物は歌を刻んでいるので、ある贋作者が自分の焼いた陶器に歌を刻んでくれるよう頼んだ。
 
蓮月は自分のしたことで皆さんが儲けられるのならいいですよ、と快く引き受けられた。
 
些事にこだわらないおおらかな人だったので、お金があれば困った人に恵んであげ、自分は清貧な日常を送っていた。
 
高踏的な次元での清貧である。
 
お金が欲しい、お金が欲しい、といって貧乏になっている私とは多いに違うところである。
 
あまりに自分と生き方が違うため、惹かれるという面もあるが、才能が有り余っているのにそれをみな否定している生き方、
美貌でも和歌でもつきつめていけば素晴らしいものが出来上がるのにそうしない生き方
 
こんな生き方もあるんだな~
現代の世の中では通用しないかもしれないな~
 
図書館に行って蓮月の本を探したがなかったので、予約をし、
「オレンジページ」の雑誌を4冊借りてきた。