受刑者が出所する時。 | 刑務所体験記&更生道

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刑務所を出所して半年、刑務所内の現実、出所後の苦難と更生の道を辿るドキュメントブログです。

あなたが逮捕され刑務所に入る時、あなたは多くの方達を苦しめ、悲しませ、切ない思いをさせ泣かせた。

 

だからあなたは、刑務所でおおいに苦しみ、もがき、後悔することが必要。

 

あなたは、それらを苦しい、辛いだの言ってはならない。

 

あなたは刑務所という場所で、人の痛みを知り、苦しみ、もがくことが必要なのだから。

 

あなたが刑務所で味わう苦しさ、辛さなど、被害者、待ち人のそれに比べれば大したことではない。

 

社会で待つ待ち人の本当の辛さ、切なさ、やるせなさ、不安はあなたには分からない。

 

分かるはずもない。

 

手紙や面会で、辛い、きつい、お金を送ってくれ、差し入れをくれ?

 

たわけたことを申すな。

 

これ以上、待ち人を苦しめるな。

 

これ以上、待ち人に負担をかけるな。

 

これ以上、待ち人に。。。。。

 

受刑中は、とにかく苦しみ、傷つき、人の痛みを知ること。

 

それに気づいた時、あなたは待ち人の気持ちを少し理解するようになる。

 

そうすれば、おのずと自分が何をすべきか考えるようになる。

 

そうすれば、自分が出所後になにをしなければならないか分かる。

 

それを実現させるために今できることは何か本気で考え行動に移すようになる。

 

そして、出所を迎えたその日、待ち人にかける言葉も決まる。

 

まずはなによりも感謝を伝える。

 

ありがとうと。

 

辛かっただろうと。

 

ごめんなと心から言えるようになる。

 

それ以上は言うべきでもない。

 

自分の刑務所での辛かった話など馬鹿な話はするな。

 

もう迷わず前を向け。

 

迷わず未来に向かえ。

 

過去を振り返る時間など無意味でしかない。

 

そして何よりも。

 

死ぬ気で待ってくれた待ち人を幸せにすることだけを考えろ。

 

自分の幸せなど二の次でいい。

 

待ち人の笑顔を取りもどすべく死ぬ気で努力しろ。

 

それ以外のことなど考えるな。

 

それを考えられないのであれば、刑務所に戻れ。

 

ただ、本気で待ち人を想い、待ち人の幸せを願い、待ち人のために必死に生きれば。

 

必ずあなたの未来は明るいものとなる。

 

必ず道は開ける。

 

年齢など関係ない。

 

人生いつでも、何度でもやり直せる。

 

そしていつか待ち人に笑顔が戻った時。

 

その時こそが、あなたの刑期の終わりだと思え。

 

なによりも待ち人を大切に。

 

なによりも待ち人を優先に。

 

何よりも待ち人を幸せに。

 

それができれば、あなたの人生は大きく変わる。

 

間違いなく変わる。

 

人のために生きる人生も悪くはない。

 

自分のためだけに生きる人生より幸せが待ってる。

 

幸せって何か?

 

それは人それぞれ。

 

それは自分で探すもの。

 

もう一度だけ言う。

 

待ち人だけは死んでも幸せにする義務があなたにある。

 

それには時間がかかるが、それでもその時間を耐え抜き、待ち人に笑顔が戻るよう努力するべき。

 

更生、反省とは何かなど難しいことは考えなくていい。

 

待ち人に笑顔を取り戻せたなら。

 

あなたはすでに更生してる。

 

本当にそうだよ。

 

ムショ暮らしの辛さは痛いほど知ってる。

 

きついよね。

 

本当に途方もなく長い時間に感じるよね。

 

永遠に懲役終わらねんじゃねえかって思うよね。

 

でも、必ず終わるのよ。

 

娑婆で待ってる待ち人は、それ以上に苦しんでるから。

 

それだけは理解できずとも知るべき。

 

懲役の皆さん、今日も一日お疲れ様です。

 

また、待ち人の皆さん、本当にお疲れ様です。

 

皆さんに少しでも幸多き日々が戻りますよう今日もお祈り申し上げます。