数日前にNHKBS1で2人の対談をやってました。


バフェットが母校のネブラスカ大学に呼ばれたとき、ゲイツを誘って学生の質問に2人が答える番組でした。大学の経営者、教授なども聞いてましたが(画面にそういう人が前の方に並んでました)、質問できるのは学生に限るというルールで、2人が若い人に語るという構えです。


二人合わせた個人資産は900億ドル以上もあり、ゲイツはメリンダ・ゲイツ財団へ寄付し、バフェットもゲイツ財団へ寄付して世界を変える事業をやってます。2人は10年来の知り合いですが「価値観が似ている」(巨大な個人資産を慈善に使うべきとか世界の問題を事業の手法で解決すべきとかのことでしょう)ので一緒に新しい事業をやってるのです。


学生を相手にした対談なので高度なものではありませんが、2人の考えがよく出てました。


「世界を変えるために何をやったらよいか」と質問を受け、二人とも個人財産を慈善に寄付して「富の循環をつくる」、バフェットは99%寄付すると語り、バフェットはゲイツ財団へ寄付する理由はこの目的を最も最も効率的にやる団体だからだといいます。


「富の循環」とは恵まれた人から恵まれない人への循環のことで、この循環をつくるのが金持ちの義務だと思ってます。


投資する場所は「幸運な切符のない人」で、これは教育を受けられない人と生活できない人のことで、アメリカ国内だけでなく世界に向かって投資されます。


ゲイツは富を支出するだけでなく「頭脳」を提供することを強調してました。これなら若い人でも参加できます。世界を変えるために問題解決策をデザインせよです。頭脳を駆使して社会起業をデザインすることです。


カネをもうけるのも世界の貧困を失くすのも「頭脳を使う」点で同じで、ゲイツはこれを学生にすすめてましたが、この姿勢が頭のよい学生を世界を変えることにチャレンジさせているのです。


「2人がやった大失敗は」と問われて、2人ともやって失敗したことでなくやらなかったことをあげてました。バフェットは投資を逡巡して投資をしなかったことで膨大な利益を手に入れそこない、ゲイツは技術開発すべきところを見落としていたことを大失敗だといってます。


若い人はリスクをとってチャレンジせよです。


ゲイツはバフェットが経営している投資会社バークシャー・ハザウェーの非常勤取締役ですが年収900ドル、マイクロソフトの年収20万ドルに比べやすくボランティア活動だといってます。


マイクロソフトの年収20万ドルも安くて驚きです。所得税が高いので少ない給与になっているんでしょう。


ゲイツがバフェットのスケジュール表を見たとき白紙だらけで驚いたことを話してました。


バフェットはバークシャー・ハザウェーは40数社の投資管理をしてるが、極度に分権化しており、バフェットの仕事は投資配分しかやらず、人にも会わないようにしているのでそうなんだといいます。


バフェットは一人で考えるクセがあり「内側の視点」を大事にしてます。戦略スタッフに相談したり会議で論じ合うようなことは嫌いなようです。


ゲイツは自分のことを偏りの人といい、パーティに招待されても招待してくれた人に挨拶をすることを忘れる人で、夫人のメリンダに指摘されてあわてて挨拶するようなことがあり、二人合わせて一人前です。夫人はゲイツが社会活動をやるには欠くことのできない人です。


ゲイツは50才で今年の夏からマイクロソフトの技術戦略をつくる仕事を若い経営者を指名して引退し、60才まで10年間ゲイツ財団の仕事をやると話してました。


ゲイツもバフェットもまだ金持ちでない学生に、世界を変えるために頭脳を使えとすすめてるのが面白いことだと思いました。世界を変えるのはカネでなく頭脳だからでしょう。


2人の話を聞いた学生たちは、新種の金持ちを目撃して大きな刺激を受けたんではと想像しました。