動画配信サービスに申込んでから数日後

 

病院からメールが来た

 

動画を撮ろうとすると興奮状態になるので

 

動画を撮れる状態ではありませんでした。

 

申し訳ありません。

 

という内容でした。

 

残念だったけれど、私の中で少しほっとした

 

動画を撮ろうとすると興奮状態になる

 

これは嫌がって怒るということだと解釈すると

 

・動画を撮るという事が理解できている

 

・自分の姿を撮られたくないという気持ちがある

 

きっとそういう感情があるんだ

 

そして私は

 

父が入院させていただいてからまだ一度も顔を

 

見れていないので、遠くからで構わないので

 

父の様子がわかる動画を撮っていただけないでしょうか

 

と、再度お願いのメールを送った

 

数日後、病院からメールが届いた

 

動画が添付されている

 

怖くて見れなかったので

 

夫にお願いして見てもらった

 

「大丈夫、元気そうだよ。見てあげて。」

 

と言われ、恐る恐る見てみると

 

そこには夫が言う通り

 

思っていたより元気そうな父の姿があった

 

相談員さんがおっしゃられていた通り

 

「あー」とか「うー」とかしか

 

発していなかったけれど

 

父の声を聞くこともできた

 

気持ちが高ぶって涙が止まらなかった

 

ーつづくー

父の担当の医師との面談のひが決まり

 

母と病院へ行った。

 

医師からの説明は

 

ここでの脳梗塞での治療は終わりました

 

大きな血栓は取り除けましたが

 

その後、高齢ということもあり

 

出血もありました

 

今は出血は止まっていますが

 

右半身が完全に麻痺

 

脳梗塞に伴う失語症があります

 

これから先は、リハビリが出来る病院へ

 

転院して、リハビリを受けてもらいます

 

という事だった。

 

その後相談員の方と面談し

 

今後どうするかの話し合いをした

 

リハビリ病院で3ヶ月くらいリハビリをして

 

その後どうするかは、またリハビリ病院の

 

相談員さんと相談して決めてください

 

コロナで緊急事態宣言中だった為

 

その時も父の顔を見ることはできなかった

 

相談員さんが、患者さんの様子を

 

動画でお伝えするサービスをやっているので

 

申込んでみて下さい

 

と、教えてくださったので母に相談すると

 

「私は見たくないからあんたが見たいなら

 

申込んだら?」という答えだった

 

まあ、わかってはいたけど

 

期待を裏切って欲しかった・・・

 

ーつづくー

相談員の方から電話があった。

 

先生から病状の説明があるので、来院してほしいということだった。

 

その時の父の状況を聞いてみると

 

自分で身体を起こす事はできない

失語症があるから自分から話しはできない

看護師さんの声掛けに反応はするが自分から何かを発することはできない

写真(先日持って行った孫と犬の写真)を見せると、顔が明るくなって何か言いたいみたいだけど言葉が出ない状況

 

でも、私が最後に会ったのは元気だった父

だから状況を聞いても、ピンと来なくて

 

この時はまだ心が追いついていなかったのだと思う

 

−つづく−