ワタシがタクシーの隔日勤務で挫折した経緯を書きます。
記憶では6回目の乗務を終えた明けの日でした。
いつも通り午前3時に帰宅して布団に入ったのですが、なかなか寝付けません。
日々、先輩に怒鳴られていて、「どうすれば良かったんだろう」とか「次回はあれもあれも、後あれも気を付けないといけないな」などと言うような事を延々と考えてしまい、どうしても眠れません。
布団をかぶり、姿勢を変えて、なんとか眠ろうとしますが、どうしても眠れません。
そして、気が付くと天井や床がグルグル回っているような感覚に見舞われていました。
目を閉じても、グワーンと回っている感じがして気持ち悪くなります。
目を開けると少しはマシになりますが、めまいは収まりません。
うーん、なんだこのめまいは。 と、目を開けて壁を見ると時間は午前5時。
その後も目を閉じると悪化するし、でも眠りたくて仕方ないし、辛くて仕方ありません。
それから時おり20分、30分と断片的な睡眠をとりながら気が付けば夕方。
明日の出勤の用意をしようと立ち上がりますが、立ち上がる事が辛くて仕方ありませんでした。
そしてそのまま夜も断片的な睡眠を繰り返して、次の出勤を迎えます。
出勤しても本当はすごく眠いのですが、それでも「頑張らないと!」と気合いで元気よく振る舞い、営業所でも駅でもいつも通りに挨拶をして回り、深夜までの営業も頑張ってみると、意外にも最後まで頑張り通せてしまいました。
ところが、そうやって乗り切って帰宅した後にはまた断片的にしか眠れない明けの日が待っていました。
これを繰り返すうちに、だんだんとめまいの症状の他に精神的にも異変が現れてきました。
まず頭痛に襲われます。ガンガンと痛いです。
それから些細な物音にイライラしてしまいます。車が近所を走っただけでも、ヘリコプターが近くに来ただけでも、「うるさいな!」と頭に来てしまいます。
それでも仕事にまつわる反省と不安が頭から離れず、もはや息抜きと言えるような時間は一秒たりともありません。
そして日中の仕事中も、人の声が聴きとりづらかったり、聞いた傍から何を言われたか忘れてしまったりする事がしょっちゅうになりました。
このスパイラルの末、63キロ有った体重が55キロにまで減ったある日、布団から起き上がった瞬間、手足に力がほとんど入らない事に気付き、
「もう無理だ。」
となりました。
そしてその日、欠勤連絡と一緒に退職の意向をお伝えしたのです。
それから3日間、殆どの時間を布団の中で過ごしました。
シャワーも歯磨きもせず、布団にこもり、じっと頭痛とめまいが収まるまで我慢しました。
3日目か4日目の朝、やっとまとまった睡眠が取れて、頭痛とめまいがほぼ収まりました。
ゆっくりと起き上がって外に出て、不潔なボロボロのジャージ姿でアパートの中庭ベンチに座りました。
かなり回復していましたが、まだまだ元気にはなっていません。
前職の同僚達から来ていて読んでいなかったラインを読み、
「タクシーの仕事、やっていけんかったわ。」
と、挫折までの経緯を書き送りました。
すると、数分後に電話が来ました。
「大丈夫?みんな心配しとるよ。」
と言われ、
「もうダメ人間まっしぐらよ。憧れで無謀な転職して、我ながらバカな事したわ。」
と言うと、
「帰っておいでよー。また一緒にやろうよー。」
と言われ、急に涙が出てきました。
疲れ切っている時って、泣くのもしんどいんだなと思ったのを覚えています。
そして一か月後、ワタシは前の会社と付き合いのあった会社に入社(前の会社は従業員数も半減して虫の息でした)。
今はまた事務職として働きつつスポーツを楽しみ、平穏無事に暮らしています。
穏やかな自分にとって、穏やかな人と働けるのは本当にありがたい事だと痛感しています。
タクシー会社の人の中で、数少ない良い人だった指導担当の先輩には今でも申し訳なく思っていますが、それでも連絡はとりませんでした。
今はもうタクシーにまつわる物はみんな苦痛です。
タクシーと言う言葉も嫌いです。
タクシー乗り場が視野に入ると動悸がします。
交差点で右折待ちしてて、タクシーに譲られると急に怖くなって直進してしまいます。
カーナビの画面も見たくありません。
もう二度とあんな治安の悪い環境では働きたくないです。
もしタクシーのお仕事への転職を考えている人がこれを見ていたら、
入社する前に是非一度、自分の目で営業所の雰囲気、ドライバー達の雰囲気を確かめてから、慎重に検討する事を強くおすすめします。
若者が背筋を伸ばして頭を下げまくるのに必死になっていたり、営業所内でガラの悪い大声が飛び交っていたり、駅で後輩をいびっているドライバーが居たりするのを見かけたら、その会社には入らないでください。