いろんなところに 夫との想い出がある

それと同時に

いろんなところに 悲しみのスイッチは潜んでいる



自分でも予測不可能…






夫の乗っていたのと同じ車種と
すれ違った時

夫と同じ職種の人たちを見かけた時
その中に夫の姿を探したり

テレビで雰囲気の似ている芸能人を見た時

ネイビーのアイコスを吸う人を見つけた時

車椅子を見た時…




悲しみのスイッチが入ってしまうと
もう何を見ても悲しくなって

想いが駆け巡って
寂しくて切なくて
何でいないだろうって
何で私の夫が癌なんだろうって

一気に悲しみに引き戻される





なんとなくごまかせていた
こころに空いた大きな穴に 
一気に風が通る

そして、こころに空いた穴はここにあります
と言わんばかりに主張しだす




もう、いないんだ…





これが現実。



悲しい。






やっぱり 
こころの穴は時間が経っても塞がらない

このぽっかり空いた穴は
夫を失った時にこころの一部を
持ってかれたんだ





こころって
求める愛情とか満たされるものとか
居所がそれぞれあると思う


夫や恋人で満たされるところ
子供で満たされるところ
両親や姉妹など家族で満たされるところ
友達で満たされるところ
楽しさで満たされるところ
安心で満たされるところ

その他いろいろとある


それでこころが構成されている



夫を失ってポッカリ空いたこころの穴は
何をしても誰といても埋められない


愛おしい子供であっても
きっと埋められない…




決して否定的な意味ではなくて

それでいいの



塞がらなくていい

塞ぎたくない

夫の居場所だから空けておきたい




そう、思った。





こころの大きな穴と
うまく付き合い
それも私の一部 と受け止めて
生きていこう





そして、私の死を持って
私のこころは やっと満たされる


のかな  

なんて思う。