蝶 | さんちゃんの小説ブログ

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「じゃ、3時半に出るまで、何してようか?」
「何もしないよ。」
「僕が来た日は、何もしないって、いつも言うけれど、ホントは何かするんでしょ?」
「日曜は、ホンマに何もしない。ネット見たり、本読んだり、散歩したりして、リラックス&リフレッシュ。」
「じゃさ、散歩行こ。」
「ん。洗濯終わったら行こか。」
「やった。」
洗濯を2人で干して、着替えて出かける準備をする。
ワタシは、黒いシャツとデニム、それにキャップをかぶる。
昂大は、白い長袖Tシャツとデニム。
昂大は、ぬかりなくスニーカーを持ってきていた。鍵を閉めて、エレベーターに向かう。
「靴も、持ってきてたんや…。」
「モチロン。千尋ちゃんと出かける時、カジュアルな服に、革靴はおかしいもん。」
「そういうとこ…。男性はスゴイよね。」
「ん?」
「先を予想して行動するっちゅうか、ワイドに物を見るっちゅうか…。」
「そうかな?」
「ワタシは、目の前のことしか見えてないから、予測して行動するのとかできひん。昂大の家に行ったとしても、タブン、忘れ物だらけで、出かけるかも、そしたら靴もいるだろう。そんな風に考えもしないと思う。」
「じゃさ、もし、僕の家に来ることがあったら、旅のしおりを作ってあげる。おやつは300円まで。バナナはおやつではありません的な。」
「ホンマや。マジで作ってもらわないとアカンわ。」
マンションを出ると、昂大が手を差し出して、
「それから、歩くときは僕の手を離さないとか。」
「手、つなぐの?」
「つなぐでしょ。」
「ウーン。」
「方向音痴。」
「この近所なら、覚えたよ。」
「つなぎたい。」
「昂大の希望なんやん。」
ワタシが笑ってそう言うと、少し強引にワタシの手をとり、恋人つなぎをした昂大は、嬉しそうに、
「昼間に、千尋ちゃんと出かけるの初でしょ。つまり、初デートだから。それに、千尋ちゃん、よく転ぶんでしょ。後、物とか人にぶつかるでしょ。」
「取説やね…。」
ホンマに色々書いてあるなぁ…。
「昼デートとか初や。」
「ホントはね。もっと千尋ちゃんを寝かせておいてあげたいんだよ。」
チョットすまなそうに昂大は言うけれど、
「昂大がいなくても、起きてるはずなんやから、気を使わんでもええねんよ。それに、散歩とか久しぶりで、気持ちいい。」
天気もよく、散歩日和だ。
「この先に、公園あるねん。かなり広くてね。公園の回りは、自転車とランニングのコースになってるねん。真ん中に休憩所みたいなのがあって、そこに噴水があってね、回りにベンチが置いてあるねん。ちゃんと屋根あって、スゴク癒される。」
「そこ行く?」
「行ってもいい?」
「モチロン。僕も、見てみたい。」
5分ほど歩くと、木が周りを取り囲んだ公園に着いた。真ん中の一段高くなった所に、屋根がある休憩所が見える。
私達は、急がず焦らず、休憩所に向かった。
階段を上がると、噴水を囲むようにベンチが置いてあり、少し汗ばんだ体に優しい風が、吹き抜けていく。