ワタシはバーで働いている。ホステスではなく(モチロン…ホストでもない)バーテンダーである。
眉毛とラインとチークのみの化粧。蝶達の邪魔にならないように、目立たぬように。
だが、本当は眉毛とラインのみだった。
チークというアイテムは…マスターに強制的に。マスター…彼は社長だが、社長と呼ばれるのを極端に嫌がって、マスターと呼ばせている。ナゼイヤなのか?と聞いても、あらゆる方法を使って無視。子供か…。
それはいいや。とにかくチーク。
薄暗い店の中、更にカウンターの中だと、ほぼ病気という顔色のなさから、強制的に塗らされている。
色白ではなく、顔色がない。
よくわからないが、お客様が心配されるのだそうだ。
ワタシの前で、そんなことを言ったお客様は1人もいないのだが、マスター曰く、千尋さんを働かせ過ぎてるのではないか。と、チョッピリ(かどうかは知らないが、マスターがそう言っていた)責める口調で言われるのだそうだ。
バーテンダーは小さい頃からの夢で、女性は少なかった。意外と体力勝負だし、ワタシも、自分の夢が、他の人とチガウなぁというのは、なんとなくわかっていた。店を持ちたいではなく、バーテンダーにとにかくなりたかった。
修行だと思って色々な店に勤めた。が、前の店には長くいた。
ママが、とにかくワタシによくしてくれたので、居心地がヨカッタ。
今のマスターと出会ったのは、7年前だ。
お客様として遊びに来ていたマスターに、スカウトされた。
ユニセックスのバーテンダーとして有名だったそうで、見に来ていたのだ。
ワタシがカウンター越しに相手をするお客様は、ママの厳選された極上のお客様しか座れない。(らしい…)
ワタシはお酒が作れればそれでヨカッタし、たまーにママの面接を通過したお客様の相手をするのは、苦ではなかった。
かなり厳重に守られた状態だったのが、長く勤められた理由だったかもしれない。
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