PNHと妊娠について私が主治医から受けた説明を書きたいと思います。

ちなみに前回も載せましたが、PNHと妊娠についてのガイドラインが作られていて、

こちらで見れます。↓

http://zoketsushogaihan.com/file/guideline_H26/PNH-ninpu.pdf

 

 

ということで、ガイドライン以外で受けた説明を書きます。

 

・PNH合併妊娠例は日本で報告されている数は10例程度、

 報告されていないものも含めたら20例未満、世界では50例程度では?

   (ただし、イギリスの研究で70例以上の事例を調べた、というものを見たので、本当かどうかは…byぼん)

 ソリリスが導入できるようになり、PNHの患者でも安全に妊娠・分娩できるようになった。

 

・初期流産、後期は溶血亢進、血栓症、妊娠高血圧(などによる早産)のリスクが高くなる

 

・基本的にソリリスを使用し、安全に管理された妊娠が推奨されている。

 

・特に帝王切開を行う場合はソリリスを使用していた方が術後の溶血を抑えられて良い

 

 

ソリリスについて

・ソリリスは胎児への影響・母乳への移行は基本的にないものと思われ、

 実際にそのような報告は今までなされていない。

 (ただし、症例が少ないので確実なことは言えないと思われます。byぼん)

 

・唯一、そして最も注意すべき副作用は髄膜炎菌による髄膜炎で、死亡する可能性もある。

 2016年にソリリス患者で初めての髄膜炎による死亡例が出た。

 (京大病院にかかっていた出産後間もない患者だったそうです。発熱を病院へ相談するも、乳腺炎では、と言われ様子を見ていたら容態が悪化したそうです。)

 十分気をつけなければならないが、日本で髄膜炎菌にかかる可能性は高くないので、怖れすぎる必要はない。

 

・私は、薬は腎臓や肝臓への影響があるというイメージがあったが、

 むしろ腎臓にたまったヘモジデリン(溶血で出てきたヘモグロビンが変化したもの)

 の量が減るため、腎臓には良い。肝臓に特に悪影響はない。

 

・妊娠中の管理のために始めたソリリスは、出産後3ヶ月程度でやめることも可能。

 

・主治医によると今までソリリスを中止した例でも、溶血発作を経験したことがないので、

 意外と溶血発作はしないのでは、とのこと。

 

・ソリリスが効かないタイプの人が日本には3%いる(私は効きました)。

 

・ソリリスによってLDが回復しても、Hbが回復しない例も多い(私は回復しました)。

 

・ソリリスで溶血を抑えたことによって、PNHの前の疾患が出てくることもある。

 (私の場合はMDS。ただし、骨髄の状態が悪化するということはあまり意識しなくて良い、とのこと。

  実際始めてみてから、特にMDSの時の状態が出てきているとは感じていません。)

 

・現時点では2週間に一回の受診だが、もっと間隔を伸ばす薬が開発中。